かぶとたいぞうです。
私は小学生の頃、近くの児童会館の野球部に入っていました。伝統的にとても強いチームで練習も厳しいものでした。小学校の低学年から入ったので最初は球拾いばかりでした。
野球の練習中は水を飲んではならなかった
夏休みは朝から晩までずっと練習でした。炎天下のなか、常に声を出していなければならず、喉がカラカラでした。
しかし監督は「水だけは絶対に飲んではならない。水を飲むとバテる」と言って、練習中も休憩時も決して水を飲ませてくれませんでした。
のどがカラカラで倒れても水だけは飲ませてもらえなかった
先輩も下級生もみんなカラカラに干からびた唇を真一文字に閉めて暑いなか練習を続けました。たまに倒れる者が出ると監督は「日陰に運んで休ませろ、決して水だけは飲ますな」と上級生に指示していました。
今から思うと拷問ですが、当時はそれが身体と精神を鍛えるための「常識」だったのです。
サッカーでも陸上競技でも水は禁じられていた
野球のみならず、サッカーでも陸上競技でも、他のどんなスポーツでも、当時は練習中や協議中は決して水を飲んではならなかったのです。理由は「水を飲むとバテる」からです。
今はどうでしょう。
今は熱中症対策に水を飲めと言う
「熱中症、脱水症状防止のために、なるべくこまめに水分を補給しなさい」です。
運動中に水を飲んだらバテるのではなかったのでしょうか。
最初の頃は「ゲータレードなら大丈夫」と言われ、ポカリスエットやアクエリアスも大丈夫になり、今ではそんなものより水に塩を入れて飲むのが良いと言われるようになりました。
身体に良いとされる常識は180度変わる
医学や栄養学、健康やからだに良いとされるものなどの「常識」はこのように180度変わるのです。
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現在は塩が身体に悪いと言われ忌み嫌われていますが、味の薄いものばかり食べさせられて水をたくさん飲めと言われても飲めるものではありません。人間の体内の水分は約 0.9%に調整されているので塩分をとらずに水だけ飲むことはできないのです。
それで最近は水に少量の塩を入れて飲むよう指導されるようになったのです。
私が小さい頃は身体に良くないとされていた青魚の魚油が今では万能薬です。いったい何を信じたら良いのか分かりません。
私は健康に関する「定説」や「新常識」の類いはあまり信じないようにしています。そんなものより自分の身体を信じています。人間の身体には必要なものを欲する能力が備わっています。
頼りない「常識」より自分の身体を信じる
水分が不足すれば水を飲みたくなる。栄養が不足すれば栄養のあるものが食べたくなる。塩分が不足すればしょっぱいものが食べたくなる。ビタミンやミネラルが不足すれば野菜や珍味を食べたくなる。すべて自然に備わった人間の能力なのです。
大事なことは好き嫌いせずに何でもまんべんなく食べることだと思います。そして本能のおもむくまま、その時に食べたいものを食べれば自分の身体は自然と最良に調整されるはずです。しちめんどうな理屈は要りません。
日々の運動で健康維持を
せっかくのその能力も病気になると鈍るかもしれません。だから毎日歩いて、あるいは適度な運動をして健康を維持しなければなりません。
ある程度健康維持ができていれば、思った通りに好きなものを飲んだり食べたりしたほうが健康寿命をさらに伸ばせるような気がします。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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