かぶとたいぞうです。
毎年この時期になると、我が家の梅で梅酒を作ります。
今年の梅酒は今朝早く収穫して仕込みました。
ここ3年ぐらい、梅酒の作り方を研究して試行錯誤を繰り返しました。その結果、美味しくて甘さを抑えた私好みの梅酒の作り方をやっと会得しました。
今日はその作り方を皆さんにお伝えします。
甘さを抑えた美味しい梅酒
甘さを抑えて、しかも濃い梅酒を作る方法ですから、甘い梅酒が好きな人には参考になりません。
私は梅酒は好きなのですが、市販されているような甘い梅酒は苦手です。
それで、かつては市販の梅酒を焼酎で割って、甘さを下げて飲んだのですが、それでは梅の味も薄くなって美味しくありません。
砂糖を少なくして梅酒を作ると味が出るまでに時間がかかる
それで、砂糖を少なめにした梅酒を自分で作るようになりました。しかし、砂糖が少ないと梅のエキスがなかなか出てきません。2年ぐらい漬けてやっと満足のいく梅の味になります。
それでも美味しくて甘くない梅酒を飲みたくて、3年ぐらい放置したものを珍重して飲んでいました。
梅シロップをヒントに
ある日、それとは別に「梅シロップ」の作り方を知りました。そして梅のエキスは砂糖によって吸い出すことを知りました。
梅酒作りでも実際は砂糖の浸透圧が梅の汁を吸い出していたのです。だから入れる砂糖が少ないと、砂糖濃度が低くて浸透圧による梅エキスの吸い出しに時間がかかるのです。
砂糖が少ないと浸透圧が低くて梅のエキスがなかなか出てこない
つまり、梅酒は砂糖をたっぷり入れて、甘く作れば甘く作るほど梅の味も濃くなり、砂糖を控えて甘さを押さえれば、梅の味も薄くなるのです。だから甘さを抑えると、かなり時間をかけなければ美味しい梅の味が出ないのです。
試行錯誤の始まり
そこで私は考えました。先ず梅に砂糖だけ加えて梅シロップを作り、その梅シロップに焼酎を加えたら、美味しくて甘さを抑えた私好みの梅酒ができるのではないかと。
何回かやってみましたが、どうも「梅酒」という感じがしませんでした。どうやっても「焼酎の梅シロップ割り」なのです。
その後も色々やってみて、最終的に完成した製法が現在の方法なのです。
甘さを抑えて、しかも梅の味が濃い梅酒の作り方をとうとう完成した
作り方です。
先ず、梅の実をよく洗って水を切り、梅酒瓶に入れます。
そこへ砂糖をたっぷりめに入れます。
浸透圧が大事なので、氷砂糖やグラニュー糖である必要はありません。むしろ早く溶けて早く浸透圧が上がる普通の上白糖がいいです。
その後、35度の焼酎を少なめに入れます。梅の実がちょうど隠れるぐらい、ヒタヒタの量です。
実際の梅酒瓶と梅、焼酎の量
写真の通り、焼酎は梅酒瓶の下3分の1くらいの量です。梅は測っていませんが1.5kgくらいで、入れた砂糖は300gくらい(1kg入り上白糖の3分の1程度)です。
梅酒瓶をゆっくり回して砂糖を溶かす
梅酒瓶の下の方に砂糖がたまりますので、瓶を抱えて、ゆっくり回して砂糖をなるべく溶かします。強くかき混ぜてはいけません。ゆっくりです。いっぺんに全て溶かさなくてもいいです。
よく、梅酒の作り方の説明に「砂糖を溶かしてはならない」旨書かれていますが、無視していいです。
梅酒瓶を冷暗所に置いて、2~3日に一回ゆっくり回して砂糖を溶かします。梅酒瓶の下のほうに砂糖がたまらなくなれば、もう回す必要はありません。
1ヶ月経ったら味見をする
入れる砂糖の量にもよりますが、1ヶ月もすればけっこう濃い味の甘い梅酒が出来上がります。
少しグラスにとって35度の焼酎で3倍ぐらいに薄めて味見をします。味がまだ十分でないと思ったら梅酒瓶はそのまま漬け続けます。
梅の味が充分なら、焼酎を上までつぎ足す
同じ要領で何回か味見をし、梅の味が充分に出たと思ったら、梅酒瓶に35度の焼酎をたっぷりと足し(3倍くらいに希釈)、さらに1ヶ月くらい漬け込んで出来上がりです。
早ければ2ヶ月くらいで飲めるようになりますが、そのまま放置しておけばさらに円熟して芳醇な味と香りが出てきます。
誰でも簡単に作れる
家で梅が採れる人はもちろん、そうでない人も、梅はこの時期1キロ1000円くらいで売っていますから、1度チャレンジしてみてください。市販の梅酒では味わえない美味しいオリジナル梅酒が簡単に作れますよ。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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