【年金の繰上げ受給】繰り上げで60歳から年金をもらっておいて本当に良かったと思う

かぶとたいぞうです。

私は繰上げ受給で60歳から老齢年金をもらっています。もらい始めて既に数年経ちました。

振り返ってみると、早くもらって本当に良かったと思っています。

その理由は簡単で、後になればなるほど貰いが少なくなるからです。それに、先に多くもらった分を後で返す必要がないからです。それらのことは、私の有料NOTEに書きました。

【かぶとたいぞう有料ノート】



5年繰り上げ

私の場合5年繰り上げしたので、もらえる年金は30%引きになりました。

分かりやすく言えばこうです。65歳まで待てば1ヶ月に10万円もらえるのに、5年早く60才からもらったので1ヶ月7万円になったということです。

計算上は78歳くらいで損益分岐点に到達するので、それ以上長生きしたらトータルでは65歳からもらったほうが得になります。

年金支給額はだんだん減っていく

しかし、年金支給額はだんだん減っていきます。若い働き手が減っているのだから年寄りの年金支給額が減るのは当たり前です。

政府は老齢年金の支給額を徐々に減らしていく方針なのです。老齢年金を減らす方法は大きく2つあります。



マクロ経済スライド方式

1つ目はマクロ経済スライド方式です。

平成16年の年金制度改正で導入されたもので、賃金や物価による年金額の改定率を調整して、緩やかに年金の給付水準を調整する仕組みです。

具体的には、賃金や物価による改定率から、現役の被保険者の減少と平均余命の伸びに応じて算出した「スライド調整率」を差し引くことによって、年金の給付水準を調整します。

実際には年金財源が減ったら年金支給を減らすこと

名前はいかにも「マクロ経済」の変化に応じて年金支給額を調整する仕組みのようですが、実際には生産者人口が減って年金を納める人が減ったら、その分年寄りの年金を減らすということなのです。

少子高齢化が急速に進む日本では、年金を納める人が激減して、年寄りはなかなか死なないので、マクロ経済スライド方式を使って年金受給額を減らしていくのは明らかです。

今年の年金支給額も物価上昇率に見合わず、実質的に目減りでした。



年金からの天引き

2つ目は老齢年金から天引きされるものを増やして、年金の受け取り額を実質的に減らす方法です。

悪く言えば昔の「タコ部屋」や現代の「ブラック企業」同様、形式的な支給額は下げずに、色々な名目で天引きして支給額を減らすのです。

老齢年金の受給額から天引きされるもの

現在、老齢年金の受給額から天引きされるものには、所得税・住民税・介護保険料・国民健康保険料・後期高齢者医療保険料の5つがありますが、ことごとく値上げが計画されています。

本来、年金は「恩給」なのだから、税金も保険料もタダのはずです。昔はそうでした。でも今は天引きがどんどん増えています。



税金は少し複雑

税金は少し複雑です。繰り下げなどで後で年金を多くもらったり、他に収入があると控除が効かなくなり、うんと税金を払わなければなりません。

今後は控除を減らしたり、控除を受けられる収入の上限を下げたり、あるいは税額そのものを上げたりして天引きを増やすでしょう。

各種保険料も収入に応じて高くなると思います。収入が多い人からはうんと天引きして実際の貰いを減らそうというのです。

年金をたくさんもらえば天引きが多くなる

だからたくさんもらえばもらうほど天引きが多くなり、損益分岐点年齢は遅くなるのです。100歳を越えても得はしないような気がします。

分かりやすく漫画的に言うとこうです。



マンガチックな説明

65歳まで待てば1ヶ月に10万円もらえるところを、60歳から繰上げ受給して、1ヶ月に7万円しかもらわなかった。

5年後、65歳になって同級生等が年金をもらい始めたが、その時は既にマクロ経済スライドと各種天引きで、実質的なもらいは7万円になっていた(納めた年金保険料は同額とする)。

その時点で5年の繰上げ受給を選択すれば、7万円×70%=49,000円になるが、自分が今まで既に貰った毎月7万円の年金は返す必要はない。

自分がもらう年金の額も段階的に減ってきたが、先もらいした分は返さなくていいので65歳からもらい始めた人とそれほど変わらない気がする。

ざっとこんな感じです。



実際には

年金支給額は実際には5年で3割も減らないと思います。しかし定年になっても仕事をやめない人が多いので、他の収入と合算したら天引きが増えて上記の例のようになるケースも多いのではないかと思います。

さらに、繰上げではなく、繰下げを選べば、もっと天引きが増えて実際の貰いは少なくなると思います。

早くもらったほうが得なのは誰にでも分かるはず

少子高齢化が極端に進み年金財源が枯渇しかかっているのです。早くもらったほうが得なのは誰にでも分かるはずです。

日本政府は後でもらうほど得だと言っていますが、破綻しかかって困っている本人が、受給者のためになることを勧めるでしょうか。



あまり人には言わないで下さい

でもみんながそれに気づいて繰上げ受給すると、年金は本当に破綻してしまうかもしれません。

だから、あまり人には言わないで下さい。

ごきげんよう。


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著者かぶとたいぞう拝。


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