かぶとたいぞうです。
最近は今住んでいるパタヤのアパートで、夜になると寅さんを見ながらビールを飲むことが多くなりました。
寅さんは日本から数本持ってきましたが、yutubeにもアップされているのを見つけて次々と見ています。
山田洋次監督「男はつらいよ」シリーズ
山田洋次監督の「男はつらいよ」シリーズは述べ約50本あります。私はほとんどすべて見ましたが、久しぶりに古いのを見ると、ストーリーを忘れていて、初めて見るような新鮮さがあります。
渥美清さんが若かった頃の「男はつらいよ」は、今見てもハチャメチャで迷惑で下品で見ていて嫌になりますが、第30作~40作以降の「男はつらいよ」は面白いです。納得性があります。
山田洋次監督いわく
山田洋次監督はドキュメントの中でこう言っています。
「渥美清さんは天才なので、若い頃はわざとインテリジェンスを隠してヤンチャなイメージを全面に出していた。歳をとると、そこまで頭が回らなくなって、渥美清さんが持っている本来の気品とインテリジェンスを隠せなくなった」
違うと思う
私は違うと思います。
山田洋次さんも渥美清さんも、昔は若く、時代もイケイケだったのでヤンチャな笑いを狙って奇抜な映画を作った。でも時代が変わり「お尻の周りはクソだらけ」なんて口上はもうウケなくなった。そして2人とも歳をとり、物分りのいいオジサンになって映画も次第に柔らかく納得性のあるストーリーになっていった。
これが真相だと思います。
後半の寅さんのほうが好きだ
だから私は、初期の頃の寅さん、例えば妹さくらの結婚式をブチ壊しにする寅さんよりも、40作目以降の寅さん、甥みつおにやさしく助言する寅さんのほうが好きなのです。見ていて安心だし勉強になります。
寅さんにぐっと貫禄が出てきたのは、第38作「男はつらいよ 知床慕情」あたりからだと思います。
転機となった第38作「男はつらいよ 知床慕情」
共演は、当時「男は黙ってサッポロビール」のテレビコマーシャルに出ていた三船敏郎さん。マドンナ役は私の好きな竹下景子さん。淡路恵子さんもスナックのママ役でいい動きをしています。
この頃から寅さんはハチャメチャの中にも暖かさや深い人間性をにじませてくるのです。
ちなみに
ちなみに竹下景子さんと淡路恵子さんのコンビは第41作「男はつらいよ 寅次郎心の旅路」でもウィーンに住む日本人役で再共演し、いい仕事をしています。
由布院に行くと言って間違ってウィーンに行ってしまうという、かなり無理な設定のストーリーですが、間違いなく面白いです。
寅さんを見ている時の私の気分
寅さんを見ている時の私は、まるで自分も葛飾柴又の団子屋にいたり、知床の海辺の小さな町にいる気分なのです。
そして映画が終わって、ふと我に返ると、「ああ、ここはパタヤなんだなぁ」と気づくのです。
そして次の日も夜になるとまた寅さんやさくら、ひろしさん、おいちゃん、おばちゃん、タコ社長、みつお、御前様に会いたくなって「男はつらいよ」を見るのです。
パタヤの日常
私が今住んでいるアパートは、私以外すべてファラン(欧米人)なので、日常会話は全て英語です。最近は近所の人たちと英語で会話するのにも慣れてきました。
でもやっぱり私は日本人なんだなぁと思います。寅さんを見ていると懐かしい気持ちになるのです。歳をとったからかもしれません。
ジジイ
最近は寅さんの他、昔の東野英治郎さんの水戸黄門とか、藤田まことさん(中村主水)の必殺とかも見ていて楽しいです。
もう完全にジジイですね。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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