かぶとたいぞうです。
「株価のグラフを見て将来の株価を予測する手法はどれも当たらない」とはウォーレン・バフェット氏の師匠であるベンジャミン・グレアム氏の有名な言葉です。
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株価の過去の趨勢を見ても、これから将来どうなるかは誰にも分かりません。しかし、株価の過去の趨勢を見て現在どのような状態にあるのかは誰にでも分かるはずです。
さて、米国株は現在どのような状態にあるのでしょう。一緒に見ていきましょう。
まずはNYダウのこの5日間の値動きです。
NYダウのこの5日間の値動きグラフ
誰が見ても下がっているように見えるはずです。
次に、NYダウのこの1ヶ月間の値動きです。
NYダウのこの1ヶ月間の値動きグラフ
これはどうでしょう。下がっているように見えますか?それとも上がっているように見えますか?
私にはがくんと下がった後、上がっていって、その後に下がっていったと見えます。そして、結局は1ヶ月前とほぼ同じ値段になったように見えます。
続いてNYダウのこの6ヶ月間の値動きです。
NYダウのこの6ヶ月間の値動きグラフ
これはどうでしょう。
ちょっと表現が難しいですね。
全般的には上がっているのですが、最近はちょっと上がったり下がったりですね。
でもよく見ると、グラフの途中にやっぱり上がったり下がったりしている箇所が2〜3箇所あります。この先どうなるのかは分かりませんが、少なくとも現在までは「上がっている」と言っても差し支えないのではないでしょうか。
さてNYダウのこの1年間の値動きはどうなっているでしょう。
NYダウのこの1年間の値動きグラフ
うーん。半年間の趨勢とそれほど変わりませんね。
でも、少なくとも1年前よりは上がっているし、グラフの途中の少しくぼんだところ(8ヶ月〜9ヶ月ほど前か)に比べたら直近の下がり具合はそれほど下がっているようには見えません。
傾向を直線で描けば間違いなく右肩上がりです。
結論
まぁ、NYダウは誰が見たって上がってますね。ただ、少し足踏みというか、踊り場というか、勢いが下がってきているようにも見えます。
しかし、「踊り場」と言うのは、この後株価が上がっていった場合に使う言葉ですから、「踊り場」に見えるというのは既にこの後の値動きを予測していることになります。
また、「勢いが下がってきている」というのも、この後もっと下がったときに言えることで、「勢いが下がってきているように見える」のはこの後株価が下がってゆくことを予測しての言葉なのです。
予測なしに現状をありのままに見ると、「趨勢としては上がっているが、最近は上がり方が少し弱い」あたりが適切な表現かもしれません。
しかしその言い方にも異論を挟む人がいるかもしれません。株価が現状でどのような状態にあるのか。それを正しく判断して正しく表現することはけっこう難しいのです。
立場によっても見え方が変わる
「株価は下がる」と予想している人たちは「ほれ見たことか。下がってきたじゃないか」と言うでしょう。その人たちには下がっているように見えるのです。
逆に「株価はまだまだ上がる」と予想している人たちは「実際に上がっているじゃないか」と言うでしょう。その人たちには勢いよく上がっているように見えるのです。
私には上がるいっぽうで全然下がっていないように見える
私はどちらの予想もしていません。しかし米国株をもっと買い足したいというという強い気持ちがあります。だから株価がもっと下がってほしいのです。
そういう気持ちで株価の動きを見ている私には、上がるいっぽうで全然下がっていないように見えています。
ベンジャミン・グレアム氏の言う通り株価のグラフを見て将来の株価を予測することはできませんが、株価のグラフを見て現在どのような状態なのかを正しく判断することも難しいようです。
どうしても先のことを予想してしまうからです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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