かぶとたいぞうです。
パタヤのソイ・ブッカオ近くにある、いつもの食堂で食事をしていると、店のご主人が話しかけてきました。
むかしテレビで見た印象深い日本のドラマ
「昔見た日本のテレビドラマで、とても印象的なものがあった。何という名前か」という趣旨の質問でした。
きっと「おしん」か何かだろうと思い、ドラマの内容を詳しく聞くと、「小さな子供が乗った乳母車を父親が押している。父親は殺し屋だ」と言うのです。
「子連れ狼」だ
間違いなく「子連れ狼」です。
試しにちょんまげみたいに髪の毛を握って「チャン!」と言うと、店のご主人は「それ、それ」と嬉しそうでした。
聞くと「子連れ狼」はタイ語に吹き替えられて毎日テレビでやっていたのだそうです。
「子連れ狼」に感銘を受けたタイ人
当時子供だったご主人は、「日本の子供はあんなヘアースタイルなのか」とか、日本には殺し屋をやりながら一人で子供を育てる父親がいるのか」と感慨深く見ていたそうです。
タイでは一人で子供を育てる母親は多いですが、父親は知らんぷりです。だから子供を大事にする日本のシングルファーザーに感銘を受けたようです。
「子連れ狼」から学んだ人生観
「子連れ狼は人を殺すけど正しい生き方を大事にしている。とても勉強になった」とご主人は高評価でした。
ご主人にも子供がいますが、とても可愛がっています。きっと「子連れ狼」の影響もあったのでしょう。
ふと思い出した10数年前のキューバ
その時、ふと10数年前のことを思い出しました。場所はキューバ、ハバナの安い酒場での一幕です。
偽物のハマキ売りと仲良くなった私はその日、彼と一緒に場末のバーで飲んでいました。
黒澤明の「七人の侍」が好きなキューバ人
彼は出し抜けに「日本の映画が好きだ」と言い出しました。
聞くと黒澤明の「七人の侍」はもう10回以上見たと言うのです。映画の内容も、登場人物の行動も実に詳しく、「男らしい」「勉強になった」と高評価なのです。
黒澤明の「赤ひげ」は見たか?
適当に相槌を打っている私に、もちろん「赤ひげ」は見たでしょう、と聞いてきました。
私は恥ずかしながら黒澤明の「赤ひげ」はまだ見たことがありませんでした。
「日本人でありながら赤ひげを見ていないとは驚きだ、日本に帰ったら絶対に見てほしい」
キューバ人に黒澤明の「赤ひげ」をすすめられた私
キューバ人である彼に「赤ひげ」を見ることを強くすすめられました。日本人として少し恥ずかしい気持ちでした。
もちろん帰国後私は「赤ひげ」をビデオレンタルして見ました。確かに素晴らしい映画でした。私の人生観にも少なからず影響を与えた一作です。
ドラえもん、クレヨンしんちゃん、仮面ライダー
ドラえもん、クレヨンしんちゃん、仮面ライダー、ウルトラマン、ワンピース。日本の映像文化がそれぞれの国の言葉に翻訳されて世界中で見られています。タイでも大人気です。
最近は日本のゲームも世界中で遊ばれています。
私の知らない新しいアニメも
先日はタイの若者のスマホ画面から日本語が聞こえてきたので見せてもらうと、私の知らない日本のアニメでした。音声は日本語でしたがタイ語の字幕が付いていました。
見たことのない絵のタッチでしたから、きっと私の知らない新しいアーティストによるものでしょう。
日本発の新しいアニメが次々と世界に飛び出してきているようです。
映像文化は日本の「お家芸」
長い歴史の中で既に「お家芸」となった日本の映像文化。最近は同郷札幌出身の「初音ミク」のように「映像」でありながら世界の「リアル」な舞台で人々を魅了する「タレント」も出てきています。
世界中の人々に夢と感動を与える日本の映像文化。世界中の多くの人々の人生観に影響を与え続けている日本の映像文化。
あらためてすごいと思いました。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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