かぶとたいぞうです。
昨夜、ジョンソン・エンド・ジョンソンの株価が4.49%上昇しました。終値は165.61ドルでした。
ベビーパウダーに含まれているとされるタルクが、卵巣癌などの原因だと訴えられていた訴訟で和解案が出され、長期に渡って懸案だった訴訟問題の全面解決の見込みが出てきたからです。
今までの経過
経過はこうです。
ジョンソン・エンド・ジョンソンの商品の1つ、「ジョンソンベビーパウダー」にタルクという鉱石物質が含まれている疑いがもたれ、それが原因で卵巣癌などになったという人が複数ジョンソン・エンド・ジョンソンを訴えていました。訴えは次第に増えていき、原告は約70,000人にまで膨れ上がり、集団訴訟のような感じになりました。
ジョンソン・エンド・ジョンソンはタルクの混入を否定し続けています。
ベビーパウダーを切り離したが
ジョンソン・エンド・ジョンソンは問題となっているベビーパウダーを製造するコンシューマー部門を別会社として独立させた後に潰す計画でしたが、それは裁判所から認められませんでした。
問題解決の糸口がつかめないジョンソン・エンド・ジョンソンの株はしばらく低迷していました。
一時180ドルを超えていた株価はとうとう150ドルまで下がりました。
今回の提案
今回の提案は、ジョンソン・エンド・ジョンソンが89億ドルの和解金を支払い、現在と将来のタルクに関するすべての訴訟を示談するというものです。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは今でもタルクの混入を否定していますが、裁判が長引くよりはお金を払って示談するほうが得だと判断しました。
日本円で約1.2兆円の和解金
89億ドルといえば、日本円で約1.2兆円です。普通の会社なら潰れてしまう金額ですが、ジョンソン・エンド・ジョンソンは払うと言っています。
まだ裁判所の承認を得ていませんが、裁判所が認めれば、これで長年の悩みの種が無くなるということで、株価が上がったわけです。
長い目で見れば訴訟の解決は良いこと
ジョンソン・エンド・ジョンソンには収益力がありますし、財務内容も良いので、訴訟問題さえ解決すれば、まだまだ稼げる会社です。
一時的にはお金が出ていきますが、長い目で見れば訴訟の解決は良いことだと判断する投資家が多かったということです。
私もそう思っています。
裁判所がOKを出して、訴訟が完全解決しますように。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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