かぶとたいぞうです。
米国日用品・製薬大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が、日用品や大衆薬などを含む「消費者向け事業」を分離(スピンオフ)すると発表しました。
それを受けて、11月12日(金)の米株式市場では、ジョンソン・エンド・ジョンソンの株が上がりました。投資家はジョンソン・エンド・ジョンソンの「消費者向け事業」分離を好感しているのです。
私も株主として、「消費者向け事業」の分離を好感
私もジョンソン・エンド・ジョンソンの株主として、今回の分割を好感しています。
その理由は、度々問題になるジョンソンベビーパウダーのアスベスト問題を本体事業から切り離すことができるからです。
ジョンソンベビーパウダーのアスベスト問題
ジョンソン・エンド・ジョンソンの主力事業は製薬です。歴史的にジョンソンベビーパウダーやベビーオイルなどの消費者向け製品も多く扱っていますが、それらの売上や利益は製薬部門に比べるとわずかです。
しかし、本体が儲かっており、ジョンソン・エンド・ジョンソンには金があると睨んで、ジョンソンベビーパウダーのアスベスト訴訟が次々と起こるのです。
ジョンソンベビーパウダーに含まれるアスベスト
ジョンソンベビーパウダーに含まれているというアスベストの問題はグレーゾーンで、入っているかもしれないし入っていないかもしれません。
そもそもパウダーの元になる「タルク」という鉱物にはアスベストが含まれることがあるのです。
だからジョンソンベビーパウダーに限らず、世に中のパウダーというパウダーには(小麦粉由来などを除いて)、アスベストが混入している可能性があるのです。
ジョンソン・エンド・ジョンソンだけが狙われる理由
ジョンソン・エンド・ジョンソンは否定していますが、タルクをパウダーの原材料に使う限りアスベストの混入の可能性はゼロではありません。
そこに目をつけて次々と「アスベスト被害者」が現れ、弁護士も飛びつき、訴訟されたり和解金を払わされたりと、さんざんお金をむしり取られてきたのです。
ジョンソン・エンド・ジョンソンだけが狙い撃ちにされるのは、ジョンソン・エンド・ジョンソンにはお金があるからです。金を出させやすいと思われたからです。
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ベビーパウダーのアスベスト訴訟は度々繰り返されてきた
多少の和解金などはジョンソン・エンド・ジョンソンの規模からすると気にならない程度ですが、度々この問題が蒸し返されるので、ジョンソンベビーパウダーはやめちゃったほうがいいと思っていたのです。
それが今回の発表で部門ごと切り離すことになり、一番いいと思いました。
これでジョンソン・エンド・ジョンソンは製薬に集中できる
今後もアスベスト訴訟は続くと思いますが、切り離すことで本体は主力の製薬に集中できます。
これで本体に残るのは製薬部門と、医療機器部門です。どうせなら医療機器部門も分離しちゃえばいいと思いますが、それは次のステップでしょう。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、これからも私のメイン保有株
ベビーパウダーを切り離して身軽になったジョンソン・エンド・ジョンソンは、これからも私のメイン保有株の1つとして期待しています。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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