【米国株】長期投資の意味を知らない人は損をする。フィリップモリスの株を売って後悔した人の話

かぶとたいぞうです。

最近の株価は長期低迷で、上がったり下がったりの繰り返しですが、長期投資家である私にはあまり関係がありません。

今日は細かい日々の株価の解説はやめて、もっと中長期の視座に立った、大局的な長期投資のお話をします。



フィリップモリス

私が持っている米国株にフィリップモリス(PM)があります。最も古い持ち株の1つです。

フィリップモリスの経営は安定し、高配当で増配も毎年しています。コロナ禍でも売上は下がらず、むしろ売上、利益ともに増えています。老後資金の長期投資先には最適な銘柄の1つだと思っています。

知人もフィリップモリスを買った

以前、知人にフィリップモリスの話をしたら、その人もフィリップモリスに興味を持ったらしく、さっそく買ったようです。

今から3年くらい前の話です。当時フィリップモリスは1株75ドル付近でした。

「フィリップモリスは配当狙いだから、長期保有したほうがいいですよ」

私はその人に繰り返し助言しました。



1年後

1年後、フィリップモリスの株価は80ドルを超えました。

その知人から電話がかかってきました。

「今のうちにフィリップモリスの株を売ろうと思うんだけど、どう思いますか」

私はがっかりしましたが、売買の判断には口出ししませんでした。その代わりに配当狙いの長期投資の意味を再度説明しました。そして私なら絶対に売らないとだけ言いました。

知人はフィリップモリスを売った

しかし、その知人はフィリップモリスを80ドルで売ったようです。

1株につきたったの5ドルしか儲かっていません。私には信じられない判断でした。

あれから2年。現在、フィリップモリスの株価は100ドルを超えています。



もっと上がってから売ればよかった?

でも私が言いたいのは、もう少し上がってから売れば良かったということではありません。

現在フィリップモリスは1株に付き年間5.08ドルの配当を出しています。しかも、毎年配当を増やしています。増配です。

10年も持っていたら、1株に付き累計50ドル〜100ドルくらいの配当を得ることができるのです。しかも売るのと違って株は手元に残り、フィリップモリスが倒産しない限り未来永劫配当が入ってくるのです。

大事なのは配当

配当を再投資すれば元本が増えるので更に配当が増え、増配と合わせてそのうち生活の足しになる程度の配当がもらえるようになるのです。

読者の皆さんなら私の言っていることが理解できますよね。

グーグルやアマゾンのように配当を一切出さない会社の株なら、株価が上がったら売って利益を確定しなければならないと思います。

しかし、フィリップモリスのような高配当増配株は長期保有しないと意味がありません。



実質投資配当率(YOC)

当時1株75ドルで買ったフィリップモリスの株から1年に付き5.08ドルの配当を受ければ実質投資配当率(YOC)は7%近いのです。

今買えば株価は1株100ドルを超えるので、配当率は5%にしかなりませんが、3年前に買った人なら7%近いリターンがあるのです。

今までの実績を見ればYOCはそのうちに10%を超えるでしょう。75ドルに対して配当が7.5ドルになるのです。

売買益より配当のほうが大きいし確実

知人は1株に付き、たった5ドル、それも1回っきりの売買益を得るために、毎年7.5ドルを受け取る権利を捨てたのです。

その知人は今ごろ後悔しています。でもその後悔は「売らなきゃ良かった」ではなく、「100ドルになってから売れば良かった」ですから、やっぱりまだ長期投資の意味が分かっていないのです。



金の卵を生むガチョウを売った

金の卵を生むガチョウを売ってしまったことに気づいてないのです。金のなる木を売ってしまったことに気づいていないのです。

どうしてみんな目先の利益ばかり追って、中長期的な利益が見えないのか。なぜ配当再投資と増配で、将来の配当生活を作ろうとしないのか。私にはさっぱり理解できません。

この壁を超えない限り長期投資家にはなれないと思います。

ごきげんよう。


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著者かぶとたいぞう拝。


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