【米国株、PMフィリップモリス】フィリップモリスはやっぱりキャッシュカウ(現金を絞り出す雌牛)だった| カブとタイ

かぶとたいぞうです。

連日乱高下する米国株ですが、今日はフィリップモリス(ティッカーPM)の配当の話をします。

私はフィリップモリス(以降PM)の株がまだ75ドル～80ドルだった頃に、大量に買いました。当時はドルも安く、平均1ドル105円から110円程度で買って、そのドルでPM株を買ったのです。

PMの配当率とYOC

2025年4月24日現在、PMの株価は168.11ドル、年間配当は5.4ドルで現在の配当率は3.21%です。

しかし私が買った時の株価75ドル～80ドルに対しての配当率(=実際投資配当率=YOC)は5.4ドル÷75ドル=7.2%にもなるのです。

さらに、実際に日本円で投じた当時の投資額合計(円)に対する現在の円換算の配当(円)の割合(円換算YOC)は、実に9.13%にも達するのです。裏を返せば、当時1ドル105円～110円程度のドルで買った1株75ドル～80ドルは、今の1ドル150円程度の価値になおせば1株60ドル程度で買ったのと同じなのです。割安で買ったということです。

9.13%はけっこう大きい

円換算YOCの9.13%はけっこう大きいです。1,000万円投じて、毎年913,000円(税引き前)もらっているのです。これは計算のトリックではなく、実際に私がもらっている金額なのです。

PMは少しずつですが毎年増配し続けているので、今に円換算YOCは10%を越えるでしょう。そしてPMはこれからもずっとつぶれずに成長し続けるでしょう。PMは私の老後を照らす光明なのです。

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プロダクト・ポートフォリオ・マトリックス(PPM)

マーケティング理論の古典にプロダクト・ポートフォリオ・マトリックス(PPM)というものがあります。ボストン・コンサルティング・グループがかつて盛んに展開していた理論です。

詳しいことは割愛しますが、PPMにはキャッシュ・カウ(乳の代わりに現金を絞り出す雌牛)という概念があります。日本語で言えば金のなる木、あるいは金の卵を産むガチョウでしょう。次々と利益を出す商品や産業分野などを指します。

キャッシュ・カウ

キャッシュ・カウの特徴は、その商品や産業分野が既に成長分野ではなくなり、衰退しつつも世の中から決して無くならず、自社が圧倒的な市場占有率(シェア)を持ち、競合相手も少ないし、新規参入者も出てこないから価格決定権を持ち、圧倒的な利益を長期的安定的に維持できることです。

まさにPMのことです。

タバコは衰退産業です。新規参入はありません。競合も合併合併で少なくなっています。

でもタバコを今でも吸っている人は世界中に大勢いて、絶対にやめようとしません。値上げしても吸い続けます。

PMは典型的なキャッシュ・カウなのです。

フィリップモリスはキャッシュ・カウ

私はその事を知っていたからPMを安いうちに大量に買ったのです。そして今はPMからの配当が、私の大事な収入の一部になっています。

私は2011年にタバコをやめ、もう14年間吸っていませんが、ニコチンを断つのは至難の技でした。だから多くの人がニコチンをやめられないのはよく分かります。普通の人はやめられないでしょう。

コロナの時もタバコは売れ続けたし、物価高で全世界が節約志向になっている今現在もタバコやニコチン製品の売上は減っていません。むしろ増えています。

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フィリップモリスの将来性

PMは｢煙の無い世界｣を目指し、シガレット(紙巻きタバコ)の生産をどんどん減らしています。しかしその代わりに、ニコチンガム、嗅ぎタバコ(火をつけずに匂いを嗅ぐ)、噛み煙草(歯茎と唇の間に挟んでニコチンを吸収する)、ニコチンパッチ(ニコチンを含んだばんそうこう)など、煙の出ないニコチン製品をどんどん増やしています。ニコチン中毒者相手の商品をこれからも売り続けるのです。

ニコチンの精神的依存性は麻薬以上だと言われています。たとえタバコをやめても何かしらのニコチン製品を使い続ける人が今後もけっこういると思います。煙さえ出なければ嫌煙家も何も言わないでしょう。

だからPMのビジネスは今後も十分成立するし、キャッシュ・カウであり続ける可能性はけっこう高いと私は考えています。