かぶとたいぞうです。
あまり知られていないかも知れませんが、NISAの無税は、売買利益にだけではなく、配当利益にも適用されます。
政府機関によるNISAの説明を見ると、たいていは株の短期売買によって得た利益が無税になる例しか載っていません。
配当もNISAで無税になる
老後資金の運用を考えるなら、配当を狙った長期安定投資こそ勧めるべきです。しかし政府の広報は、株と言えば短期売買で利益を得ることしかイメージできないようです。これでは国民にギャンブルを勧めているようなものです。
だから、配当狙いの長期投資専門の私のような投資家にはNISAは無関係の制度だと最初は思っていました。しかし説明をよく読むと、配当も無税になるとが分かったのです。それで私も使うことにしたのです。
もちろん米国株にもNISAは使えます。
無税メリットは微々たるものだけど
とはいえ1年に付き120万円しかNISA枠はありません。どうせ配当の無税を目指すなら、配当率の高い株をNISA枠で買ったほうが得です。
比較的配当率の高いPM(フィリップモリス)だと年間配当率は約6%です。PMをNISA枠で目一杯買ったとしても、年間配当金は72,000円です。米国税を無視したとしても、無税になるのは約2割の15,000円にも満たない金額です。
塵も積もれば山となる
配当の無税を狙ってNISAをめいっぱい使っても1年で1万数千円しか得をしません。しかし、NISAの枠は毎年追加で増えます。5年間だと7万円くらい得をします。
細かい話ですが、配当狙いの私にはこういう細かいメリットを拾っていくことは大事なのです。
NISAは延長されるかもしれない
NISAは時限立法ですが、期間が延長される可能性もあります。ほんの少しでもメッリットがあるなら、NISA口座も作っておいたほうがいいと思います。
面倒な手続きは最初の一回のみです。あとは毎年自動延長です。
配当益にかかる税金だけでも無税を享受することをおすすめします。
NISA最大のデメリット
ただし、NISAには大きなデメリットがあります。
一般口座や特定口座との損益通算ができないのです。
普通は、ある株を売って100万円の利益を得たとしても、同じ年に別の株を売って100万円の損が出れば、利益を相殺してトントン、つまり利益は無かったこととなり無税となるのです。
しかし、NISA枠で買った株を売って、100万円の損を出し、NISA以外の口座(一般口座や特定口座)で100万円の利益が出たとしたら、NISA枠の方は利益が出なかったので無税、NISA以外の口座では100万円の利益に対して約20%の税金、つまり約20万円が取られるのです。
NISAで損をする
NISA口座とNISA以外の口座は別の口座扱いなので利益損失の相殺ができないのです。
もし両方ともNISA以外の口座で売買していたなら取られなかった20万円を、NISAを使ったばっかりに取られるのです。
配当狙いの長期投資家にはデメリット無し
私のような配当狙いの長期投資家にはデメリットはありません。そもそも株を売らないのですから、売買益も売買損も発生しないのです。
しかし、何らかの都合で持株を売却する場合は、このことを覚えておかなければなりません。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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