かぶとたいぞうです。
近所のスーパーで買ってきた「一度も冷凍していない」と書かれた生のミンククジラの刺身を食べました。
もちろんスライスしたニンニクと濃い醤油で。
これが美味しくて美味しくてたまらないのです。昔と違って今はチルドとかパーシャルデントといった、凍るスレスレの温度で保管する技術があるので、生の味をそのまま味わうことができます。
ふと思った
美味しいミンククジラの刺身を食べながら、ふと思いました。
「私にはエスキモー(イヌイット)の血が流れているのではないか」
昔、母から聞いたことがあります。母がたの先祖にはカムチャツカ出身の人がいたのだと。カムチャツカならエスキモーの血が入っていても不思議ではありません。
今ではイヌイットと呼ばれていますが、昔はアラスカ、カナダなどに住む先住民をエスキモー(生肉を食う民)と呼んでいました。(以降イヌイットと表現する)
アラスカ物語
新田次郎の「アラスカ物語」に詳しく書かれていますが、イヌイットは集団でクジラを捕獲し、村人総出でクジラを解体し、肉は刺身で、余った肉は雪の中で保管し、油の多い部分はスープにして余すところなく食べていました。
それを見た米国人はイヌイットを「野蛮だ、下品だ」と非難し、クジラを食べることを禁止しました。彼ら米国人はアメリカ大陸に住む先住民たちにもっとひどいことをしていながら、クジラを食べるイヌイットを野蛮だと言うのです。
ところがクジラの生食をやめたイヌイットたちはとたんに病気になり衰弱していきました。
どうしてクジラを食べなくなったら病気になったのか
一年中ほとんど雪に閉ざされたアラスカに住むイヌイットたちには野菜が手に入りません。海洋プランクトン由来のビタミン、ミネラルを豊富に含むクジラの生肉こそが野菜代わりになっていたのです。
私はいま、ミンククジラの生肉を食べながら、からだじゅうの細胞が震え、喜んでいるのを感じます。クジラの生肉には、私の体が欲しがっているものがふんだんに含まれているからだと思います。
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私流クジラの食べかた
クジラの刺身には強い日本酒が合います。
息子が父の日にプレゼントしてくれた純米吟醸に最初は当ててみましたが、まったく合いませんでした。クジラが勝ってしまうのです。高級酒はそれだけで飲むか、もっとあっさりしたものを当てなければなりません。
一番合うのは業スーの菊川でした。昔で言うと二級酒です。こういうのが生のクジラには合うのです。四国の酔鯨も合いますが、菊川で十分です。2リットルで700円くらいです。
ニンニクと醤油に凝る
その代わりニンニクには凝ります。できれば青森産の生ニンニクをその場でスライスして使います。醤油は昔からキッコーマンの本醸造と決まっています。いわゆる「こい口」ですが、ボトルには「本醸造」としか書かれていません。これが本物の醤油です。
今流行りの薄口とか生醤油ではクジラには歯が立ちません。
生クジラは今回けっこう大量に買ってきましたが、日本にいる間しかクジラは食べられないので、また見つけたら大量に買ってきます。市場に出回らない時期があるからです。
私はクジラには目がないので、いくら高くても糸目をつけずに買います。私の唯一のぜいたくです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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