かぶとたいぞうです。
日本の老齢年金の支給開始年齢は現在65歳ですが、ちょっと前までは60歳だったのです。
私はなるべく早くリタイアして、60才になったら年金をもらおうと思っていました。
ところが私が55才になり、あと5年でもらえるという時になって、支給開始年齢が65才になったのです。そして約束どおりに60才からもらいたいなら(繰り上げ受給)支給額が3割減になることになったのです。
私は3割減で60才からもらった
私は3割減でもいいから約束どおり60才からもらうことにしました。もらえるうちにもらったほうが得だと思ったのです。後になればなるほど、支給開始年齢がもっと遅くなるような気がしたからです。
案の定、支給開始年齢をもっと遅らせるような話しになってきました。
世界の主要国の多くが年金支給開始年齢を遅らせています。
外国の例
米国は66才~67才(生年による)、英国は現在66才で2028年からは67才に変更、ドイツは現在65才で2031年から67才に変更、オーストラリアは既に67才からです。
世界で最も少子高齢化が急速に進んでいる日本が、これら主要国に追従しないわけがありません。国会でも既に主要国の年金開始年齢を参考にするような話が出ています。
以前の私のように、もうあと何年かで65才になって年金がもらえるという矢先に、支給開始年齢が67才になっても不思議ではありません。その時も、約束どおり65才からもらいたいと言えば、何割か引かれるのでしょうね。実質的な減額です。
どんどん遅れ、どんどん減額される
支給開始年齢が60才から65才に変更になった時、3割引かれるのが嫌だから65才から満額もらおうと思った人は、65才まで待ってもやっぱり減額されるのです。
支給開始年齢の遅れは67才で終わると思いますか?
どう考えても、どう計算しても67才が最終とは思えません。
70才、72才、75才と小刻みに後のほうへずらしていくような気がします。その都度早もらいは減額されると思います。
財源が足りないのだから
先にうんともらった人に今さら返せとも言えません。少子化対策大臣まで設置しても子供の数はいっこうに増えません。年寄りはなかなか死にません。パートやアルバイトにまで年金を払わせたり、第3号被保険者の見直しをしたとしても追い付かないと思います。
それらのことをやりながらも、やっぱり年金支給開始年齢を遅らせながら実質的に減額していくしかないと思います。
年金は蜃気楼
「年金は蜃気楼になるのではないか」
昔から言われていた言葉です。
砂漠を歩いていて、遠くにオアシスが見えて、どうにかそこにたどり着いた時、オアシスはもっと遠くに見えるようになり、いくら歩いてもオアシスは遠ざかり、いつまで歩き続けてもオアシスには到着できないという話です。
砂漠では実際にしばしばおこる自然現象です。光の屈折による錯視だそうです。
私は先にもらっておいて良かった
私は先にもらっておいて本当に良かったと思います。
私は早くもらって3割引かれましたが、今後もらう人は、実質的にもっと減額されると思います。さらにマクロ調整でも下がり、後期高齢者保険料も年金にかかる税金も増えて、実際の受け取り額はどんどん少なくなると思います。
「将来の年金支給額の減額は免れない」なんて言葉が政府関係者や委員会関係者から既に出ているのです。
計算上そうなる
財源が足りないいじょう、もっと多くの人に払わせて、支給開始年齢を遅らせて、それでも早くもらいという人にはうんと減額して支給するしかないのです。
支給開始年齢が遅くてもいいという余裕のある人は、支給開始前に死んでもらえば政府には都合がいいのです。
余裕のある人には辞退していただいて(もらう前に死んでいただいて)、余裕のない人はいくら減額されても、もらえるうちにもらったほうがいいと思いますよ。
現在60才を越えて、まだもらってない人はよく考えた方がいいです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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