かぶとたいぞうです。
財務分析は過去の会計データに基づく過去分析であり、未来のことは分からない、と言う人がいます。
過去のことをどんなに分析しても未来は分からないというのです。
確かにそうです。未来はどんなことをしても分かりません。
過去分析に意味はないのか
しかし、だからといって過去分析に意味がないとは私は思いません。
むしろどんな未来予測よりも過去分析のほうが信じられると思っています。
なぜかというと、過去分析は過去の事実に基づいて分析をしているのに対し、未来予測は単なる予測だからです。
私も未来分析の勉強をしたことがある
私も若い頃は未来分析の勉強をしました。回帰分析による趨勢分析と未来予測の計算は得意分野です。多変量解析もよくやりました。
しかしそれらの分析手法は変数や定数を調整するだけで結果が随分変わります。
けっきょくは分析者の経験や勘で決めるので、恣意的なのです。
多変量解析だって難しそうな名前ですが、詰まるところ適当分析なのです。
そんな分析をどれだけやっても未来は分かりません。人類は未だに地震の予知すらできていないのですから。
過去のデータは事実
それに比べて過去の財務データは粉飾や改変さえなければ事実に基づいています。
過去起きたことが未来にも起こるとは限りませんが、過去10年間赤字だった会社が今年に限って黒字になるような気はしません。
私は過去データをシビアに見る
だから私はシビアにその会社の過去分析をするのです。
と言うか、過去の財務データ以外は信ずるに値しないと思っています。
例えば、私は投資候補企業の過去の10年間のROEを必ず見ます。
そして過去10年間のROEが1つでも10%未満であれば、その会社には投資しません。
これからの話はあてにできない
その会社の社長がどんなに熱っぽく会社の未来を語ろうが、どんなに売れそうな新製品を出そうが、それはあまり重視しません。参考にはしますが、投資判断にはあまり関係ありません。
今までうまく行っている会社の未来の話なら信じますが、今までうまく行ってない会社の未来の話は信じません。
これから頑張ってうまく行くなら、どうして過去はうまくいかなかったのかと思うからです。
私は冷淡
そういう意味では、私は冷淡です。
私は今までいろいろな人を見てきましたが、失敗する人は何回やっても失敗します。
若い頃ズルかった人は歳をとってもズルいし、若いころ真面目だった人は歳をとっても真面目である場合が多いです。
人間はなかなか変わらないし変われない
今まで貯金してなかった人が急に貯金するようになることは稀です。
今まで贅沢だった人が急に節制することも稀です。
今まで掃除をしなかった人が急に掃除をしだすのも稀です。
人はそれほど簡単には変われません。
言葉より過去の実績を信じる
その人の言葉より、その人の過去の行動、現在の行動習慣のほうがその人の実態を表していると思います。
だから私は学歴も職歴も資格も、過去のことが分かるデータはすべて重視します。スポーツでも芸術でも何かの大会で優勝したとか表彰されたとかも重視します。
その人の過去の努力や真面目さ、忍耐が分かるからです。
言葉は信じない
それらを何も持たずに「これからは頑張ります」とか「心を入れ替えます」などと言っても、まったく信用しません。
会社も同じです。会社は人が経営しているからです。
会社も同じ
優良企業は100年間も利益を出し続け、株主に配当し、業績向上とともに配当金も増やしているのです。そんな会社ならこれからだっていい会社で有り続けると思うのです。
おそらく経営者がいいのです。そして後継者選びもいいのです。いい人がバトンタッチしながら100年も繁栄しているのだと思います。
私は優良企業とだけ付き合う
私はそんな会社とだけ付き合います。老後資金の運用なのですから保守的になって当然です。
未来予測は参考程度にします。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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