かぶとたいぞうです。
毎度同じことを言っていますが、お金を作りたかったら支出を減らすのが一番です。
私はかつて、コンスタントに月収300万円~500万円稼いでいました。
会社組織にして私も会社から役員報酬をもらっていたので名目上の月収はもっと少ないです。しかし車両費や交際費、調査費などを合法的に使えたし、必要であれば会社からお金をいくらでも借りて、出張日当などで相殺可能でした。
年収5千万円でもお金は残らない
だから実際の可処分所得は月収の何倍もありました。それが300万円~500万円だったのです。年収になおすと平均5千万円くらいです。
でも、そのころはいくら稼いでも金が残りませんでした。
人は贅沢を覚えると、1ヶ月に500万円くらい使えます。ススキノで豪遊すれば一晩で50万円くらい使うのは簡単です。それを週に2回やれば、それだけで1ヶ月400万円です。
もちろん自分1人でそんなに飲みません。いろいろな人をひきつれて女性のいる店でおごるのです。いい格好をするのです。見栄をはるのです。
若いころはだれでもそんなことをやりたくなる時期があります。
収入が減ったらお金が残った
その後収入が減っても、ぜいたく癖はなおりませんでした。だから月収が100万円くらいにまで減っても支出はそれ以上になり毎月赤字でした。借金が増えました。
私がお金を残せるようになったのは月収が50万円くらいまで減ってからです。
収入が減っていき、「こりゃヤバイぞ」と思ったころにある言葉と出会いました。その言葉が私の人生を変えたのです。
量入以制出「入るを量りて(もって)出るを制す」(いるをはかりて(もって)いずるをせいす)という言葉です。出展は礼記です。
「収入に応じて支出を制限する」という意味です。とても単純であたりまえのことです。しかし、その「あたりまえ」のことが私の人生を変えるほど大きな意味を持っていたのです。
私はさっそく車を売りました。経費のかかる車だったので、駐車場代などを含めるとそれだけで1ヶ月に15万円は支出が減りました。
女性のいる店には金輪際(こんりんざい)行かないことにしました。私は見栄を張る癖があります。飲むと気が大きくなります。おごりたくなります。特に女性のいる店で調子に乗ります。だからそういう店には近づかないのが一番なのです。
外食も減らしました。
量入以制出「入るを量りて出るを制す」
人は収支が合わなくなると、収入を増やそうとします。収入は増やそうと思ってもなかなか急には増えません。それで収入が不足するぶん毎月マイナスになり、あっという間に持ち金は底をつき、それでも対策を講じなければ借金が増えていきます。借金できる人はまだマシで、できない人は友達や親戚に借りまくり最後は破産するしかありません。
収入を増やそうといくらもがいても、もがけばもがくほど奈落の底に落ちていきます。まるで蟻地獄です。
発想を180度変えて、今の収入以内の支出に収めるにはどうしたいいかを考えるほうが本当は現実的で簡単なのです。
一生懸命に考えれば支出を減らす方法はいくらでもあります。
私のように車を売れば支出は大きく減ります。歩けば運動になり交通費も浮きます。外食は大きな支出です。缶コーヒーなどの飲料が意外と高いのです。
大きなものから徐々に減らして、最後は細部までつめます。今、私の家にはガスが通っていません。毎月のガス代よりポータブルガスコンロのほうが安いからです。
まずは、今の収入以下の支出に抑えるのです。その後、もし収入が増えたなら、その分はすべてプラスになり貯金もできるのです。
友達や親戚に金を借りまくるより、支出を減らす努力のほうが簡単です。
がんばれば報われているうちは気づきが遅れる
私の場合は収入が減るとがんばりました。がんばればその都度いい仕事や収入源が見つかりました。そのおかげで何回もピンチを脱することができました。運が良かったのです。
でも、運が良すぎたので「支出を減らす」という発想にたどり着くまでに時間がかかってしまいました。何かあってもちょっとがんばれば解決すると軽く見ていたのです。いくらでも稼げる、と簡単に考えていたので贅沢にお金を使っていたのです。
もっと早く「支出を減らす」ことに気づけば、お金の有難さも強く感じ、もっと早い時期からお金を残すことができたかもしれません。
私がそのことに気づいたのはもう還暦を意識しだしたころでした。遅すぎます。
それでも、遅ればせながら「入るを量りて(もって)出るを制す」の「あたりまえ」を実践するようになったおかげで、けっこうな貯金ができるようになりました。
月収9万円でもお金は残る
私の今の収入は1ヶ月に9万円です。生活費は8万円です。毎月1万円ずつ残ります。
すべて不労収入です。だから老後もこれでいけます。がんばって収入を増やそうとはぜんぜん思っていません。むしろ月8万円の支出を守りたいと思って努力しています。
タイにいる時もほぼ同じくらいの支出に抑えます。そうすれば札幌にいてもタイにいても生活は成り立つし、ほんの少しでもお金を残すことができます。
今のまま「あたりまえ」に「収入に応じて支出を制限する」ことを完全マスターできれば、今後は年金が入ってくる予定なので、お金が残ります。残ったお金で少しだけ贅沢することも可能だし、米国株長期投資に回してもいいです。投資に回したぶんはさらに配当収入が増えます。
ますます豊かになることを実感しています。月収500万円の時には感じることができなかった感覚です。
月収500万円でも不足感があったのです。それが今は月収9万円で不足なく生活し「ますます豊かになる実感」すらあるのです。
不思議なものです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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