かぶとたいぞうです。
日本には昔は「安くて良いもの」がたくさんありました。企業努力によりコストを抑えながら品質はしっかり保持していました。低所得者の強い味方でした。
ところが、10年ぐらい前から、「安くて良いもの」は消えてしまいました。中国などから入ってくる「安くて粗悪なもの」に対抗できず、とうとう諦めたのでしょう。みんなが、ほんのちょっと安いというだけで中国の粗悪品を買うからです。
日本の「安くて良いもの」は中国の粗悪品に駆逐された
日本の「安くて良いもの」は中国の粗悪品に駆逐されました。いま日本にある安いものは粗悪で危険なものばかりです。
すく壊れる100円ショップの「日本製」
5年ほど前のことです。ある日私は100円ショップで瀬戸物の「れんげ」を買いました。スープなどを飲むときに使うスプーンのようなものです。
私はそのころから既に中国製品を疑っていました。少なくとも口に入るもは中国製品を避けていました。だから、れんげは100円ショップでは数少ない「日本製」と書かれたものを選びました。
2つ買ったれんげのうち、1つはすぐに割れてしまいました。洗っている時のほんのちょっとの衝撃で割れてしまったのです。不思議に思いましたが、残ったもうひとつのほうを使い続けました。
ある時、残ったれんげで小皿の中のイチゴをつぶそうと、少し押しただけで、れんげの持ち手がパキッと折れました。折れた切り口は粒子が粗く、ゴツゴツしていました。そして、そのゴツゴツした切り口で私の親指が大きくえぐれるように切れました。うんと血が出て、治るまでに1週間以上かかりました。
安物買いで命取り
それ以来、100円ショップでものを買うのをやめました。安いものを買うと銭失いになるだけではなく、危険だと思ったからです。
そもそも日本で作られた瀬戸物がそんなに簡単に割れるわけがありません。
「日本製」と書かれている物であっても100円ショップで売られているものは全て怪しく感じました。
本当に日本製なのか、100円ショップの「日本製」
もしかしたら産地をごまかしているとか、本当は中国で作られているのに、色塗りや梱包などの最後の行程だけを日本でおこなって「日本製」としているのかもしれないと思いました。
よく中国から買い付けた貝を日本の海に一度放してから収穫し国内産と偽っている例があるのです。全てが疑わしくなりました。
家の中から100円ショップを全て排除
私は家中を総点検しました。日本製、中国製に関わらず、100円ショップで買ったものを全てチェックしました。スマホの充電器も100円ショップで買ったものは捨てました。触ると少し熱くなっています。留守中に出火しても誰も責任を取ってくれないと思いました。
100円ショップで買ったもので、いま我が家に残っているものは植木鉢くらいです。それも植え替えの時に捨てるつもりです。
タイでの安物買い
タイにも安いものがたくさんあります。
99B(350円)で売られているベルトはすぐに壊れるだけではなく、色粉で茶色く染めた粗悪品なので、汗をかくとズボンやTシャツに色が移り洗濯してもなかなか取れません。安いベルトを買ったせいで、お気に入りの白いTシャツを捨てるハメになりました。
タイでは黒いTシャツや黒い服を買うのは用心したほうがいいです。洗濯すると水が真っ黒になります。他のものと一緒に洗濯すると、黒い染め粉が出て他の服も真っ黒になります。最初は水洗いしなければなりません。染めをしっかりしていない粗悪品なのです。
タイの「安くて良いもの」も中国の粗悪品に駆逐された
タイにも昔は「安くて良いもの」がいっぱいありました。しかし今は粗悪品だらけです。タイの「安くて良いもの」も中国の粗悪品に駆逐されているのです。
「とりあえず安いものでよい」、「安いから壊れてもいい」、という風潮が広まったせいで、日本でもタイでも中国製または中国製由来の安い粗悪品がはびこっています。
中国の粗悪品は世界中に溢れている
日本とタイだけではありません。米国には「99セントショップ」という100均のようなチェーン店があり、中国の粗悪品が売られています。試しに99セントでかったデジタル腕時計(カシオのGショックのコピー)は1日で壊れました。
ヨーロッパにも、アフリカにも、世界中に100均のような店があり、中国の粗悪品が溢れています。
100均で売られているものが全て粗悪品とは限りません。中には使えるものもあります。しかし、使えるものに混ざって極悪の粗悪品が一緒に並べられており、素人には見分けがつかないのです。
それらは、信じられないような手抜き商品です。あからさまな誤魔化し製品です。すぐばれるようなトリックを使っています。使う人のことなんて何にも考えていません。売れさえすればいいのです。ばれたら逃げます。売り逃げです。
だから壊れるだけでなく、他のものにも害を与え危険です。場合によっては命まで失うかもしれません。
みんなが賢い消費者になれば粗悪品は世の中から無くなる
私もあまりお金を持っていませんが、ただ「安ければいい」とは考えずに、少なくとも長く使うつもりのものは少し高くても「まじめに作った良いもの」を選びたいと思います。
ただし、「高ければ粗悪品ではない」という単純な考え方も悪徳業者に逆手に取られます。
ものを良く見て、製造者をよくチェックして、他の人の評価もチェックして、その評価がステル・スマーケティングではないかも判断して買う必要があります。
賢い消費者が増えると粗悪品は通用しなくなり、そのうち世の中から消えるだろうと思います。早くそうなって欲しいです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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