かぶとたいぞうです。
またぞろ円が下がり、ドルとタイバーツが上がってきました。
2024年12月19日現在、1ドルは156.92円、1タイバーツは4.54円です。
今年の春までは
今年の春までは円がドルに対して一方的に下がっていました。当時は日銀が金利を上げる上げると言って上げず(上げられず)、逆に米国のFRBは金利を下げる下げると言ってなかなか下げませんでした。
その後日銀が思いもよらずいきなり金利を上げ、米国も金利を下げたので一気に円高になりました。
ここに来てまた
しかしここに来てまた日銀は金利を上げ渋り(今回の日銀会合の結果、追加利上げはしないと表明)、いっぽうFRBのパウエル議長も、今後は金利を下げ渋るような発言をしたので、今年の春以前と同じような展開に戻ったのです。
植田総裁はいつもトリッキーなことばかり言うので真意は誰にも分かりませが、日銀が金利を上げられない理由は明白です。
日銀が金利を上げられない理由
金利を上げると政府の借金(国債など)の金利も上がり財政が破綻しかねないからだと思います。それでなくても日本の財政は火の車です。
さらに日本はバブル崩壊後30年以上も未曾有の不景気が続いているので金利はこれ以上上げられないのだと思います。上げると中小企業も住宅ローンを抱える個人も一斉に破綻します。
米国は逆
一方の米国は逆です。景気が良すぎて金利を下げられないのです。
ロイター通信によりますと、FLパトナム・インベストメント・マネジメントのチーフ市場ストラテジスト、エレン・ヘイゼン氏は「(米国の)経済が従来予測よりかなり強いのは明らかで、(利下げを)一時停止したいという考えに寄与しているだろう」と述べたようですが、至極もっともなコメントです。
景気が良いのに利下げをすると景気が加熱しすぎていきなりインフレになるのです。
インフレにしたくてしたくてウズウズしている日本とは大違いです。
タイバーツも
タイバーツも日本円に対してずいぶん上がっています。タイも景気が良く、特に貿易で大きな黒字を出しています。
タイの新政権は、タイの中央銀行に利下げするよう再三要望していますが、中央銀行は庶民物価を押さえるために利下げには慎重です。
今日もまたタイ政府の要望を受けて、タイ中央銀行は「タイバーツの値動きを慎重に見守る」旨コメントしましたが、「見守る」だけで利下げするとは言ってません。タイバーツが下がるにはまだ時間がかかりそうです。
今後しばらくは円安、ドル高、バーツ高か
今後しばらくはまた円安、ドル高、バーツ高で進みそうです。
しかし、また今年の春のようにいきなり思いもよらぬことを日銀がするかもしれないので要注意です。
日銀は正攻法では対策できないので、口先介入とトリッキーな意味不明の発言、いきなり介入など、驚きの戦術しか使えないのだと思います。だから何が起こるか分かりません。
米国株長期投資家は安心
ただ、米国株長期投資家としては全て安心です。
米国経済は力強く消費需要も強いので、企業業績は上がり配当も大いに期待できます。その上金利高止まりで株価が下がりやすいので安く買えます。いいことばかりで悪いことは何もありません。
タイバーツが高いのは私のようにタイに住む者にはマイナスですが、日本に住んでいても物価が上がって米やキャベツも高くて買えません。だから物価の安いタイにいたほうがまだいいのかもしれません。それに長い目で見ると米国株の配当が少しずつ助けになります。
ここは長い目で見てみましょう。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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