かぶとたいぞうです。
2019年に旧NISAで買ったアッヴィの株の一部が、今年の年末に期限を迎えます。
旧NISA時代なら選択肢は3つでした。
- 年内に売却する
- 放っておいて特定口座に移行させる。その際、取得株価は年末の株価となる
- ロールオーバーする
ロールオーバーはもうできない
ところが、来年の1月から新NISA制度が導入されるので、ロールオーバーはできなくなります。
だから、年内に売るか、放っておいて特定口座に移行するかしかありません。
新NISAを使わない手はないので、年内に慌てて売って翌年の新NISAで買い戻すか、それとも年が明けて特定口座にいったん移行した後、ゆっくり売って新NISAで買い戻すかの選択です。
どっちでも良いかも
いろいろ考えているうちに、なんかどっちでも良いような気になってきました。
仮にアッヴィの取得株価が100ドルで、現在株価が150ドルとしましょう。
株価が動かないケースで年内に売った場合
年内に150ドルで売ると、NISAなので売買益50ドルに税金はかからず、売却手数料を払って、現金が150ドル入ってきます。年明けに新NISAでアッヴィを150ドルで買い戻すと、購入手数料を払って、現金がなくなり、新NISAにアッヴィが移ります。
結果として売買手数料(往復)を払って新NISAにロールオーバーしたのと同じです。
株価が動かないケースで年内に売らない場合
いっぽう、年内に売らずに放置して、年末の株価が150ドルなら、そのまま特定口座に移行されて取得株価は150ドルです。売却したわけではないので、この時点では手数料はかかりません。
そして年明けに特定口座のアッヴィを150ドルで売って、同額で新NISAで買い戻すと、ここで初めて往復の手数料がかかりますが、売買益は0なのでやはり税金はかからず、新NISAにアッヴィが移ります。
結果として売買手数料を払って新NISAにロールオーバーしたのと同じです。
つまり、株価がそれほど変わらないのなら、年内に売っても年明けに売っても同じなのです。
年内に高く売って、年明けに株価が下がった場合
仮に年末にアッヴィの株価が160ドルまで上がり、年明けに下がって150ドルになったらどうか。
年内に160ドルでアッヴィを売ってもやはり税金はかからず、年明けに150ドルで買い戻せば10ドル儲かります。でも差額の10ドルに税金はかからないのです。
年内に高く売らずに年明けに株価が下がった場合
年内に売らず、特定口座に移行したとしたら、取得株価は160ドルです。年明けに150ドルで売って、新NISAで同額で買い戻せば現金の増減はありませんが、10ドルの損金が発生して、特定口座内で損得合算して約2ドルの税金を減らせます。
つまり高く売って安く買い戻すなら、どちらにしても得ですが、年内に売ったほうが若干有利なのです。
逆に安く売って高く買い戻す場合はどうか。
年内に売って年明けに株価が上がった場合
仮に年末にアッヴィの株価が150ドルで、年明けに上がって160ドルになったらどうか。
年内に150ドルでアッヴィを売ってもやはり税金はかからず、年明けに160ドルで買い戻せば10ドル損します。損をしたのに損金は発生しません。
年内に売らず、年明けに株価が上がった場合
年内に売らず、特定口座に移行したとしたら、取得株価は150ドルです。年明けに160ドルで売って、新NISAで同額で買い戻せば現金の増減はありませんが、10ドルの益金が発生して約2ドルの税金を払います。
つまり安く売って高く買い戻すなら、どちらにしても損ですが、放置して特定口座に移行するほうが若干有利なのです。
ただ、いくらシミュレーションしても
ただ、いくらシミュレーションしても、株価が上がるか下がるかなんて誰にも分かりません。タイミングも分かりません。
安く買って高く売れば儲かるのは当たり前ですが、その通りにならないから短期売買は難しいのです。
それと上記の例では1株を対象としていますが、実際には何回にも分けて複数株を買っているし、特定口座にもアッヴィの株がすでにあるので、売る場合の取得株価は総平均されて低くなり、売買益が発生するのです。
一番のリスクは時間が経過して配当が途切れること
一番のリスクは、買い戻すタイミングを計っているうちに時間が経過して、その間に配当が途切れることです。
だから、私は年内に売って、年明け早々に同額か同額近くでなるべく早く新NISAで買い戻します。
仮に年明け早々株価が上がっても、株価が下がるのを待たず損を覚悟で買い戻します。
苦い失敗経験
前にペプシコの株をマネックス証券からSBI証券に市場を通して移管した時に、買い戻すタイミングをのがして半年も買えず、慌てたことがあるので、今度はそうならないようにします。
新NISAはこれから株をやり始める人には最高の制度ですが、旧NISAから移る人には厄介な面があります。
ごきげんよう。
【関連性の高い記事】
【かぶとたいぞう有料ノート】
【あわせて読みたい】
同じカテゴリーの最新記事5件
-
【株価と国際情勢】イランはイスラエルを本気で攻めるかもしれない。その時、日本はどうなる? -
【ドル/円為替レート】1ドル153円突破。円はいったいどこまで下がるのか -
【円相場のゆくえ】日銀のゼロ金利政策終了発表後も円安がぜんぜん止まらない真の理由 -
【米国株】かぶとたいぞう2024年3月1日時点の持ち株ポートフォリオと今後の方針 -
【CGC、キャノピー・グロース】株の売買で儲けようとして大失敗した恥ずかしい体験
「カブとタイ」をいつもお読みいただき、まことにありがとうございます。
著者かぶとたいぞう拝。
記事のカテゴリー/タグ情報