かぶとたいぞうです。
昨夜の米国株はまた下がりました。
終値の前日比は、NYダウで-1.54%、S&P500は-2.11%、ナスダックは-2.84%、かぶとたいぞうポートフォリオは-1.43%でした。
景気敏感株、グロース株ほど値動きが大きいです。
ちょっとしたことがきっかけで大きく上下する米国株
昨日もお伝えしましたように、不安定な株価は、ちょっとしたことがきっかけで大きく上下します。
一昨日のイングランド銀行(英中央銀行)による英国債買付発表がきっかけとなって一昨日の米国金利が安くなり、米国株が上がったのもそういうことです。単なるきっかけであり真の理由ではないのですぐに戻るのです。
昨夜は米国の長期金利が少し上げ戻ったという理由で株価が下がったようですが、今後も米国株はちょっとしたことをきっかけに大きく乱高下を続けるでしょう。
中期的な経済展望
さて、中期的な視座で米国経済を展望すると、現在市場には経済に影響を与える可能性がある2つの懸念が存在します。
1つは「インフレがまだまだ続くという懸念」です。もう一つは「インフレ対策の金融引き締めが景気を後退させるという懸念」です。
この2つの懸念が株価に与える影響はまったく異なります。
インフレがまだまだ続くという懸念
一つめの「インフレがまだまだ続くという懸念」は株価にはあまり影響を与えません。インフレと株価には相関関係がないからです。
インフレになると債券は必ず下がりますが、株価は下がるとは限りません。特に生活必需品などの物を生産している会社は、インフレで売価が上がり、売上も増えます。生活関連のメーカーはインフレに強いのです。
インフレ対策の金融引き締めが景気を後退させるという懸念
もう一つの「インフレ対策の金融引き締めが景気を後退させるという懸念」は株価に強い影響を与えます。不景気になればものが売れなくなり企業業績に深刻な影響を与えるからです。
しかしこれも生活必需品などを作っているメーカーはそれほど大きな影響を受けないはずです。例えば、いくら不景気でも食品は売れるはずです。逆に娯楽サービスや不要不急の商品やサービス、贅沢品などは売れなくなるでしょう。
中期的には米国株は全体として下がっていく
今の米国では、「インフレがまだまだ続くという懸念」より「インフレ対策の金融引き締めが景気を後退させるという懸念」のほうが強いと思います。
それで私は、「米国株はちょっとしたことがきっかけで、上がったり下がったりしながらも、中期的には全体として下がっていくでしょう」と言っているのです。
生活関連のメーカー株、バリュー株が買い時
こういう時は生活関連のメーカー株、バリュー株が買い時です。P&Gなんかは間違いなく必要以上に下がっていると思います。
私は今月の配当再投資でP&Gを集中的に買おうと思っています。
賢明なる投資家
景気の先行き懸念で株価が全体的に下がる中、本来それほど下がる必要のない株も釣られて下がることがあります。
その時、その株を買うのがベンジャミン・グレアム氏の言う「賢明なる投資家」の行動なのです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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