かぶとたいぞうです。
株式長期投資は素晴らしいです。投資する銘柄さえ間違えなければ、毎年配当が増えていきます。
例えば、投資した直後は年間で2%程度の配当しかもらえない株でも、20年、30年と保有すれば、配当率は10%を超え、20%にまでなります。
誰も教えてくれなかった
そんなことは誰も教えてくれませんでした。私もやっているうちに分かったのです。
なぜか。
きっとみんなも知らないからだと思います。
日本人は株の値上がりにしか興味がない
日本人は株というと値上がりで儲けるものだと思っている人が多いです。だから株価が上がることにしか興味がありません。配当なんて付録ぐらいにしか思っていない投資家も多いです。
だから、配当率が2%なんて言うと、低すぎてやる気が出ないと言われます。
不動産の利回り
不動産だと年間20%の利回りがあると言います。
しかし、不動産は古くなると家賃収入が衰え、空室も増え、利回りは年々減っていきます。大規模修繕をしたり建て替えると、これまた投資利回りは落ち込みます。しかも手間がかかり、リスクも高いです。
配当は年々増える
しかし優良企業の株であれば、配当が年々増えていくのです。増配です。手間もかかりません。全自動です。受け取るだけですから。
株の配当率が20%にもなるというと、何か特殊な株に投資しなければならないと思うかもしれませんが、そうではありません。
私が保有する地味な生活関連の株の配当率が20%になるのです。
YOC
それを理解するには、YOC(イールド・オン・コスト)というものを理解しなければなりません。
YOCとは自分が実際に投資した金額に対して、現在もらっている配当の率を言います。
ペプシコの例
例えば現在のペプシコの株価は170ドルで年間配当は4.6ドルです。配当率は2.7%です。
しかし、私が始めてペプシコの株を買った時、ペプシコの株価は100ドルでした。100ドルで買った株の現在のYOCは4.6%です。
配当率とYOC
「配当率」というのは、あくまでも現在の株価に対する配当の率です。それに対して、自分が買った時の株価に対する現実の利回りはYOCなのです。
そして私が言う「配当率が20%にもなる」と言うのは、YOCのことを言っているのです。
もういちどペプシコの例
今から30年前。1992年のペプシコの株価は平均して20ドル未満でした。だいたい16ドル〜20ドルくらいでした。
かりに当時としては高値である20ドルでペプシコの株を買ったとしましょう。1992年のペプシコの年間配当は26セントでしたので、当時の配当率はたったの1.3%です。
30年前に買ったペプシコ株のYOC
30年経った現在はどうなったかと言うと、前述の通り今年のペプシコの年間配当は4.6ドルですから、YOCは
4.6ドル÷20ドル(%)=23%
なのです。
これはトリックでもないし、架空の想定でもありません。現実の話なのです。
たまたまペプシコを例にしましたが、ジョンソン・エンド・ジョンソンでもP&Gでも、私の保有株であれば似たような計算になると思います。
30年前にペプシコ株を3000万円分買っていれば
さて、今から30年前の1992年と言えば、バブルが崩壊して投資先を失っていた時代です。
その時にペプシコの株を3,000万円分買っていたら、現在は年間で690万円の配当を得られているのです。
この690万円は真水です。経費はかかりません。出勤もしないし、お弁当や昼食代も要りません。スーツも着なくていいし、職場の付き合いも必要ありません。
年収1千万円くらいの価値があるのではないでしょうか。
さらに
しかし、これは配当を全て使った場合の計算です。
もし毎年の配当を使わずに全てペプシコ株に再投資していればどうなったか。
計算が面倒なのでしませんが、保有株の時価は少なくとも何億円にもなっているはずです。
そして受け取る配当も年間何千万円にもなっているはずです。
恐ろしい話
恐ろしい話なのです。
米国の投資家や資産家は株の長期投資のこの恐ろしさ、複利効果のすごさを実感として会得しています。だからみんな増配株の長期投資をするのです。
たいていはバイ&ホールド、つまり買ったら死ぬまで保有するのです。死んだら子孫に残します。
日本にはまだ本当の長期投資家は一握りだと思います。
若い人に伝えたい
30年なんかあっという間です。私ももっと早く、もっと若い時にこの長期投資の素晴らしさを知っておきたかったです。
私には誰も教えてくれませんでした。でも私は若い人に教えたかったので、この記事にしました。
ちなみに日本株でもいいのですが、何十年もの間、連続で増配している会社は日本にはあまりありません。やっぱり選ぶなら米国株になります。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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