かぶとたいぞうです。
YOCとはイールド・オン・コストの略で、実際の投資額に対する配当率を指します。
一般的に「配当率」と言えば、現在の株価に対する配当の率ですが、YOCは自分が買った時の株価に対する配当の率です。
YOCの具体的な計算例
例えば、Aという株が現在1株100ドルで、配当が1株に付き年間3ドルだとしたら、現在の配当率は3%です。
しかし、自分がAという株を買った時は株価が50ドルで、その時の1株配当は1.5ドルだったとします。
自分が買った当時の配当率も現在と同じ3%ですが、YOCは2倍の6%になっています。買った時の株価50ドルに対して現在の配当が3ドルだからです。
増配株がYOCを上げる
このようにYOCが上がる条件は、配当が増える(増配)か、あるいは配当は変わらずに株価が下がることです。
しかし、配当が変わらないのに株価が下がることは稀なので、現実的には増配株がYOCを上げる主な条件と言えます。
私のポートフォリオは連続増配株ぞろい
私のポートフォリオを構成する10銘柄は、ゼネラル・ミルズをのぞいて全て連続増配株です。
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ゼネラル・ミルズもかつては連続増配株だったのですが、今は増配したりしなかったりになりました。
私のポートフォリオの歴史
ほとんどが増配株で構成される私のポートフォリオでは、投資総額に対する年間の配当率=YOCは徐々に上がっています。
5年ほど前、本格的に米国株長期投資を始めた頃。全体の配当率を最低3%、できれば3.5%をキープしたいと思って、私は配当率の高い株をより多く持ちました。フィリップモリスやゼネラル・ミルズなどです。
YOCが徐々に上昇
本当はペプシコやジョンソン・エンド・ジョンソンなどをもっと増やしたかったのですが、それらの優良株はいずれも配当率が2%台で、増やすと全体の配当率が低下するのです。
しかし、長期投資を始めて、1年、2年と経過すると、増配によりYOCが少しずる上がることを実感しました。全体YOCは4%に近づきました。
ポートフォリオの組み換え
シミュレーションしてみると、増配率の高い株ほどあっという間にYOCが上がることが分かりました。
それで私はペプシコやジョンソン・エンド・ジョンソンなどを増やし、今まで配当率が低くて手を出さなかったP&Gやコルゲートなども果敢に買いました。
それら配当率の低い株をポートフォリオに加えたことで私の全体YOCは一時的に3%くらいまで下がりましたが、その後は年々上がり、現在はとうとう5%を超えました。
私のYOCは手数料込み、税引き前、日本円換算
私の全体YOCを計算する上で、投資額には株を買った時の手数料も当然加えています。手数料もコストのうちですから。
配当は税引き前です。一部NISA(配当無税)を使って買った株もあるし、毎年確定申告をして源泉徴収税のほとんどが戻ってきていますから、税引き前のYOCのほうが現実に近いのです。
そして日本円換算のYOCです。
円安ドル高
最近YOCが急激に上がったのはドル高が影響しています。ドルでもらう配当を円換算すると増えるからです。株を買った時は1ドル平均110円ぐらいだったのに、配当は現在1ドル134円でもらっています。
ちなみにドルベースでの税引き前YOCは4%ちょっとです。
現在の配当率よりも将来のYOC、つまり増配率のほうが重要
配当を狙った長期投資をする上で、現在の配当率も大事ですが、長い目で見たら現在の配当率よりも将来のYOC、つまり増配率のほうが重要です。
増配率さえ高ければ、現在の配当率がたとえ2%程度でも、将来のYOCは3%、4%、5%と上がっていくのです。
配当率とYOC
私が体験したYOCのマジックを、ぜひ読者の皆さんにも感じていただきたいのです。
今がチャンスかも
米国株価が下がっている今こそ、割安になった連続増配株を買うチャンスかもしれません。
業績もいいし増配もしているのに、株価が下がっているバリュー株がちらほら出てきているのです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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