かぶとたいぞうです。
私は早期とは言えないかもしれませんが、57歳で完全リタイアしました。
それ以降まったく仕事をしていません。自由に世界中を移動しながらブログを書いて好きなことをやって暮らしています。お金も足りています。
自由を求める気持ちの強い私には、とても幸せなことです。
たった1つの基本方針
私のリタイアを成功に導いたのは、たった1つの基本方針でした。
それは、リタイアするのに十分なお金を準備することより、お金を使わないことに集中したことです。
リタイアするのにいくらお金が必要か
「リタイアするのにいくらお金が必要か」というのは意味の無い質問です。人によってリタイア後の生活費も寿命も条件も違うからです。
不労収入も年金も無く、高い賃貸住宅を借りながら50年も生き伸びるなら1億円あっても足りないでしょう。
逆に家賃収入や配当などの収入と年金が有り、戸建ての持ち家があるなら、貯金など全くなくてもリタイアできます。
早期リタイアの第一歩は、お金を使わない生活にチャレンジしてみること
だからいくら貯めたらリタイア生活を開始すると決めても、意味がありません。結局はいくら貯まってもまだ不安で、死ぬまで働くことになると思います。
私は先ず最初に、お金を使わない生活にチャレンジしてみました。
幸い多少の貯金はあったので、まんがいち節制生活ができなくて、お金が不足してきたら働こうと思っていました。
ストイックな節制生活に挑戦
せっかく実験的にやるのですから、かなりストイックな節制生活に挑戦してみました。
札幌の郊外の一軒家で暮らし、「車がなければ生活できない」という常識に逆らって車を売って、歩いたりバスに乗りました。バスは意外と本数がありました。
歩いて買い物
毎日リュックを背負って、30分くらいかけて歩いて買い物に行きました。
外食をまったくしませんでした。
電気も安い電力会社と契約し、基本料金のかかるガスを解約してポータブルガスコンロで料理を作りました。
水道料金も1ヶ月5千円から2千円にまで減らしました。
こういったことを楽しんでやりました。
1ヶ月の生活費が7万円になった
その結果、1ヶ月7万円くらいで十分生活ができることが分かりました。
途中何回かくじけそうになりました。1ヶ月数万円でもいいからアルバイトをして収入を増やし、せめて軽自動車を買ったり、少しは贅沢をしようかなと思いました。
しかし方針を変えることなく、節制生活を極めることに全力を使いました。
これが正解でした。
生活費を抑えることに慣れると自信がついてくる
月7万円の生活に慣れてくると、自信がついてきました。
多くの人は、一度上げてしまった生活レベルを下げることができません。これが老後破綻の一番の原因です。
でも私は生活レベルを下げることに成功しました。
「自分はできた」という揺るぎない自信を得ることができたのです。
いざとなったら自分は月7万円で生活できる
今は少し生活レベルを上げましたが、今でも「いざとなったら自分は月7万円で生活できる」という自信があります。これがリタイア生活を続けられる原動力になっているのです。
だから私は経済的な心配はまったくしていません。
早期リタイアのハードルを下げた3つの選択
基本方針はその1つだけですが、テクニカルな面で私は3つの方法を選びました。
そのどれもが早期リタイアのハードルを下げることに繋がり、結果的に正しかったと思っています。
1.米国株長期投資
1つ目は、老後資金の運用先として米国株長期投資を選んだことです。
生活関連の地味なバリュー株だけを選び、株の上がり下がりは気にせず、配当だけを狙う長期投資です。
配当で生活できるようになった
最初は配当も少なかったのですが、節制で余ったお金をどんどん株の買い増しにあてたのと、選んだ株が優良企業だったので増配で配当が増えました。
そのおかげで、今では持ち株の配当だけで最低限の生活費をカバーできるようになりました。
米国株長期投資以外にも不労収入の道はありますが、私は自分でやってみて良かったので、米国株長期投資を人にもおすすめします。
2.郊外の戸建て住宅に住む
2つ目は、ローンの終わった戸建ての持ち家で生活することにしたことです。
街中にも事務所として使っていたマンションがあり、最初はそこに住むつもりでした。老後は街中のマンションのほうが何かと便利だと思っていたのです。
しかし、郊外の戸建ての自宅が売れず、結局はマンションの方を売って戸建てで暮らすことにしました。
マンションは維持費が高い
マンションは自分のものでも管理費と修繕積立金がかかります。持っていたのがライオンズマンションだったので、特にそれらの費用が高く、毎月ちょっとしたアパートの家賃ぐらい取られるのです。
私の場合、1年のうち半年近くはパタヤや那覇など暖かいところへ移住するのですが、その間も管理費と修繕積立金は取られます。それがバカバカしいのです。
街中だから固定資産税も高いです。
マンションは早期リタイアのハードルを上げる
せっかく月7万円の節制生活をしても、マンションの維持費に毎月5万円も飛んでいきます。
マンションの維持費は早期リタイアのハードルを上げるのです。
だからマンションを売って正解でした。
ローンの終わった戸建てに住むのが早期リタイアの必要条件かも
それと売ったあとで知ったのですが、マンションが老朽化したら立て直しや大規模な耐久工事で大きなお金がかかるようです。払えない人は売って出ていくしかないようです。
そんなことになったらリタイア生活が破綻するかも知れません。
戸建てなら自分でお金をなるべくかけずにどうにかできます。
郊外だから固定資産税も安いです。
今ではローンの終わった戸建ての住宅に暮らすことが、早期リタイアの必要条件とも思えるようになりました。
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3.年金は60歳から繰り上げ受給
さて3つ目は、年金は60歳から繰り上げでもらったことです。
65歳からもらったほうが将来は得だとか、損益分岐点は何歳だとか言われますが、早くもらったほうがいいと思います。
確かに後で貰えば貰うほど老齢年金は多くもらえます。しかし、私のように米国株の配当と年金受給額を合算して一定以上の年収になれば、取られるものも増えるのです。
年金が増えれば保険料も多く引かれる
例えば国民健康保険料、75歳からの後期高齢者医療保険料、介護保険料などは、年金の受領額も含めた年収によって、小刻みに徴収額を上げていってます。
また、実際に病院や介護施設に払う医療費や介護費用も、負担割合が以前は一律1割でしたが、今は収入によって段階的に増やしています。
今後は保険料も負担割合も収入によってどんどん上げてゆくでしょう。
損益分岐点は遠のく
いわゆる損益分岐点年齢はそういった引かれるものを加味していません。おそらくそれらを含めて正確に計算すれば、100歳ぐらいまで生きないと元を取れないと思います。
私は100歳まで生きたいとは思っていません。
60歳から年金をもらって正解だった
他にも年金を早くもらったほうがいい理由はありますが、いずれにしても私は60歳から年金をもらって正解だったと思っています。だから皆さんにもおすすめするのです。
米国株の配当だけでもどうにか暮らせるのに、年金も少ないと言えども死ぬまで入ってきます。
今後は円安が進み、日本もインフレになって、日本円で入ってくる年金は実質的に目減りするでしょう。しかしそのぶん米ドルで入ってくる米国株の配当が補ってくれます。安心です。
どちらも入って来なくなる時は世界が滅亡するような時なので、考えてもしかたありません。
早期リタイアの基本方針と選択のまとめ
さて、まとめるとこうなります。
お金を貯めるより、生活レベルを下げて、例えば1ヶ月7万円で生活できるようにする。これが早期リタイアの基本方針です。
その上で、早期リタイアのハードルを下げるための3つの選択をおすすめします。
- 米国株長期投資で配当を得る
- ローン無しの郊外の戸建てに住む
- 老齢年金はできるだけ早くもらう
これらは理論ではなく、私が実際にやってみてうまく行ったことです。
早期リタイアを考えている人の参考になれば幸いです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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