かぶとたいぞうです。
人の強い欲求のひとつに「人に認められたい」「他人から認められたい」というものがあります。
これは古今東西あらゆる心理学者も哲学者も宗教家も言っていることですから、たぶん間違いないでしょう。
マネジメントにも利用される「認められたい欲求」
また、マネジメントの世界には、この「人に認められたい」という強い欲求を利用した評価と動機づけを研究する分野もあります。
人事考課、役職、階級、勲章、表彰、などはその典型例です。
有名なマズローの「欲求5段階説」の中の「社会的欲求」とは、まさにこの「人に認められたい」欲求のことです。
マーケティングにも利用される「認められたい欲求」
また、マーケティングの世界にも「人に認められたい」という強い欲求を利用した高級ブランド戦略や特別な会員制度などがあることは皆さんご存知だと思います。
このように、人間にとって「人に認められたい」という欲求はとても強いもので、あらゆる分野で人を動機づける「(馬の鼻先にぶら下げる)にんじん」として活用されています。
私は人に認められたいからがんばるのではない
しかし、私は違います。人に認められたいからがんばるのではなく、たったひとりでもいい、私を認めてくれる人がいれば、その人のためにがんばれるのです。
人から尊敬されたいからがんばるのではなく、たったひとりでもいい、私を尊敬してくれる人がいれば、その人のためにがんばれるのです。
人から愛されたいからがんばるのではなく、たったひとりでもいい、私を愛してくれる人がいれば、その人のためにがんばれるのです。
動機づけの手段に使われると、やる気を失う
だから「これをしたら認めてあげる」とか「認めてほしければ成果を出せ」みたいなことを言われたり、たとえ言われなくてもそんな態度をとられたら、一気にやる気を無くします。
相手に操縦されているように思うからです。
認められたいという欲求を利用したテクニックに腹が立つ
同じように、虚栄心や見栄をくすぐられて、高級品や高価なものを勧められると腹が立つのです。
きっと同じように感じる人は、私以外にもいっぱいいると思います。
「士はおのれを知るもののために死す」
「士はおのれを知るもののために死す」の「知る」は「思う」という意味です。伝習録の「知行合一」の知も同じです。むかし勉強しました。
軍人が戦場で死をも恐れず戦えるのは、上官に認められたいからではなく、上官に認められているから、あるいは上官から信頼されているからだと思います。特に男は意気に感じやすいのです。
たったひとりでもいい
たったひとりでもいい。自分を認めてくれる人がいれば、人はがんばれます。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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