【羅臼岳ヒグマ被害】「なぜ小熊まで殺したんだ」苦情の電話が殺到するが、やむを得ず殺さなければならなかった

かぶとたいぞうです。

羅臼岳を登山中の東京の26歳の会社員がヒグマの被害にあって亡くなりました。

翌朝、ハンターを伴う捜索隊が現場付近で親子3頭のヒグマを発見、その場で3頭とも射殺しました。



苦情電話が殺到

この件に関して地元の斜里町には「どうして小熊まで殺したんだ」との苦情、批判の電話が100件以上入り、業務に支障が出ているようです。

私も最初は「小熊まで殺したのか」と思いました。でも報道をよく読んで分かりました。やむを得ず殺したんだと。

当時の状況

男性がヒグマに太ももを噛まれて森の中に引きずり込まれた後、ハンターを伴った捜索隊が直ちに現場に直行したはずです。しかし、羅臼岳にはまだ登山客がたくさん残っていて、襲ったヒグマを発見したとしても、むやみに発砲はできませんでした。流れ弾が登山客に当たる可能性があるからです。

そこで急遽救援隊を組織し、登山客全員を救出、保護したはずです。

ほとんどの登山客が保護された後も、念をいれて登山道を頂上までくまなく調べたはずです。



捜索は翌朝だった

そして翌朝、明るくなってから、ようやく現場付近の捜索が始まったのです。

太ももを噛まれて森の中に引きずり込まれた男性が、一晩中無事であったとは思えません。

熊は人を食べません。食べるために噛みつくのではありません。でも攻撃のために噛んだ太ももが美味しいことに気づくと、今度は人が攻撃対象から美味しい肉に変わります。母熊は森の中で夢中で食べたはずです。小熊も一緒に食べたはずです。ただ、後のDNA鑑定では子熊は直接遺体には接触していないようなので、母熊が肉片を子熊に取り分けたのかもしれません。

翌朝もまだ食べていたはずです。だから遺体のそばにいたのです。

駆除

そこに捜索隊が近づきハンターが母熊を撃ち殺したのだと思います。

そして遺体を収容しようとしましたが、母親を殺されて食料を横取りされた小熊は半狂乱で捜索隊に襲いかかったのではないでしょうか。

私も以前観光地で鎖に繋がれた小熊に接したことがありますが、小熊といえども狂暴で手をひっかかれて血が出ました。痛かったです。いまではそんな観光地はないと思いますが、昔は層雲峡の温泉の土産店などにも折に入れられていない小熊がいました。

羅臼岳で発見された2頭の小熊の口もとには血が付いて、人の肉を食ったことが明らかだったのかもしれません。



人の肉の味を知った熊

人の肉の味をひとたび知った熊は、生かしておくと必ず人を襲います。

ハンターも捜索隊の責任者も一瞬迷ったはずです。

しかし黙っていると半狂乱の小熊が噛みつくし、人の肉の味を覚えた熊は小熊といえども放っておけません。いずれ殺すことになります。さもなくば人が殺されます。

現場に居合わせた人たちの暗黙の了解か、あるいは責任者の指示で2頭の小熊をその場で射殺したはずです。

真相はきっとそうだ

そんなことは北海道に住む者なら簡単に想像できます。例によって苦情の電話は東京や大阪からのものがほとんどでしょう。

子熊を解剖して胃の中を調べたら分かるはずです。

本当は一部始終を発表すれば良いのですが、遺族の方々への配慮もあって、遺体の損傷の状態を詳しく報道できないのだと思います。

以前、別のヒグマ被害で捜索隊に加わり、ひどく損傷した遺体を直接見たという人に話を聞いたことがあります。

内蔵が全て食べ尽くされていたそうです。



想像してみてください

そんな遺体の写真は公表できません。

苦情や批判の電話をかける前に少し想像してみてください。やむを得なかった状況を。

そして、子熊も人の肉を食ったに違いないと思った状況を。

斜里の人たちは最善を尽くしたのです。

ごきげんよう。


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