かぶとたいぞうです。
経済予測とか経済の噂は当たらないことが多いです。最近も株価暴落の予想をはずして大恥をかいた人もいます。
しかし米国で現在進行中のインフレは予測とか噂の域を超え、現実となっているようです。
米国で現実に起きているインフレ
FRBのパウエル議長は現在米国で起きているインフレは一過性のものだと言っています。しかしウォーレン・バフェット氏はじめ米国の経済人たちはインフレは一過性のものとは思えないと言っています。
さて、もしも米国でインフレが今後も加速していったらどうなるか。
バフェット氏の師匠でもあるベンジャミン・グレアム氏は、インフレと株の関係に関してこう言っています。
グレアム氏によるインフレと株の関係
「インフレになったからと言って必ずしも全ての株価が上がるとは限らない。しかし、しっかりした会社ならインフレに応じて提供する商品やサービスを値上げできるので、売上も利益も上がり、配当も増やせるので株価は上がることが多い。よって株にはある程度のインフレ対応力があると言っていい」
また、インフレと債権の関係に関しては、こう言っています。
グレアム氏によるインフレと債権の関係
「いっぽう、債権は金利が決まっているので、インフレになると人気が下がり値が下がる。債権にはインフレ対応力はない」
長期投資家のバイブル:ベンジャミン・グレアム「賢明なる投資家」1
これは定説であり常識でもあります。
インフレになると株が上がり債権が下がる
つまり今後米国でインフレが加熱すれば、米国株の価格は益々上がり、債権の価格は下がるということです。
バイデン大統領がキャピタルゲイン増税をやりたがっていますから、それが実行されると話は変わります。しかし他に何事もなければ、インフレによって米国株が今後も上がり続ける可能性が高くなってきているような気がします。
米国に住んでいるならトントンだが
米国に住んでいる投資家なら、株や配当が上がっても、生活に必要な物の値段も同時に上がるのだから損も得もありません。トントンです。
しかし私達のように日本に住みながら米国株に投資している人はどうなるか。
米国がインフレでも日本はインフレになるとは限らない
日本も今後はインフレにならないとは限りません。しかし今のところは上がったのは消費税だけで、そのぶん消費マインドは冷え、国民の意気も消沈。そこへもってきてコロナ禍。消費税増税によるインフレ圧力と消費低迷のデフレ圧力が拮抗している状態だと思います。
ちなみに安売りの日や目玉商品しか買わない人が増えているので、政府の実施する物価調査はあてになりません。
米国でインフレが進んだからといって、日本にもただちにインフレが飛び火するとは思えません。米国から輸入しているもの、牛肉や果物などは値上がりするでしょうが、日本には他にも多くの貿易相手国があります。今後もアジアの国々から安いものは入ってくるでしょう。
日本もいつかはインフレになるでしょうが、当面しばらくはこのままの状態が続くかもしれません。
日本に住んでいる米国株投資家にはありがたい
つまり、日本に住んでいる我々米国株投資家には、ありがたい状況になる可能性が高いということです。株価が上がり、配当も上がるのに、日本の物価は今までどおりの状態がしばらくは続く可能性が高いのです。
ただし、世の中はいつなんどき何が起こるか分かりません。前述のようにバイデン大統領によるキャピタルゲイン増税が可決して株式売買益への課税が40%近くになったら、無配株の価格はうんと下がるでしょう。ドルが思いっきり下がればドル資産も配当も思いっきり目減りします。意外と早く日本にもインフレが訪れるかもしれません。今や日本も輸入国なので世界中がインフレになれば輸入品が全て上がってインフレになるのです。
それが経済です。それが世の中です。我々投資家は常にリスクを背負っているのです。
でもなんとなく、私達日本に住む米国株投資家にとっては、当面の間は有利な展開になるような気がします。
気がするだけですが。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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