かぶとたいぞうです。
久しぶりに「老後資金はいくら必要か」という記事をネットで見ました。相変わらずの内容です。この議論ほど無意味なものはないとつくづく思います。
老後ニ千万円足りない問題を発端に、この手の話題が世間を賑わせました。以来、いろいろな人や機関がこれを題材にした記事を書きました。
必要な老後資金の額は条件によってまったく変わる
しかし、老後お金がいくら必要なのかは、その人のライフスタイルや既に持っているもの、加入しているものなどによってまったく違います。一律とか平均はなんの参考にもなりません。
だから「老後資金はいくら必要か」などという話題はなんの役にも立ちません。ぜいぜい人の財布の中身をのぞき見したい欲求を満たす程度の記事なのです。
老後資金があまり必要でない人
例えばここに一人の男性がいるとします。
彼は60歳で独身(離婚)、ローンの終わった持ち家があり、子供は既に独立して手もお金もかからないどころか、いろいろな物を送ってきたりする親孝行者だとします。
厚生年金に30年以上加入していて、満期の近い医療保険は入院保証が生涯続きます。
老後の副収入があり贅沢しない
彼はブログを書いているので、グーグルアドセンスの広告収入が多少あり、その他に印税や原稿料なども多少あるとします。
足ることを知っている彼の生活は極めて質素で、外食はめったにしません。
不要な付き合いをせず、見栄や世間体を一切気にしません。
必要な老後資金の額
そんな彼には、老後資金はいくら必要なのか。
実はまったく必要ありません。お金が足りないどころか、毎月お金が余るのです。長生きすればするほどお金がどんどん増えていくのです。
老後資金がたくさん必要な人
もう一人別の男性がいるとします。
彼も60歳ですが奥さんがいるとします。
持ち家はありません。年金には自分も奥さんも入っていません。保険は解約したので今は入っていません。
現在務めている会社には、できるだけ長くいたいのですが、会社からは早く退職するよう促されています。
世間体を気にする奥さん、いつまでもお金のかかる子供
奥さんが見栄や世間体を気にする人で、住居は都心のまぁまぁのマンションで一ヶ月の家賃は15万円です。
子供は別に住んでいますが、学校を卒業しても職につかず、しょっちゅう金の無心をしてきます。
奥さんの要望で月に最低一回は外食します。旅行や付き合いの出費もかかります。
奥さんはパートで働いていますが、自分の洋服や化粧品、友達との付き合いにすべて消え、家計の足しにはなりません。
必要な老後資金の額
そんな彼には、老後資金はいくら必要なのか。
何歳まで生きるかによりますが、おそらく1億円あってもまだ足りないでしょう。
1ヶ月30万円✕12ヶ月✕30年=1億800万円です。
それでも90歳までしかもちません。90歳近くになって持金が底をつきそうになってもまだ死にきれなければ、恐ろしくて気が狂うと思います。
だから1億5千万円〜2億円は持っていなければ安心できないでしょう。
老後資金ゼロと2億円の差
このように同じ60歳男性でも、ライフスタイルや既に持っているもの、加入しているものなどによって、必要な老後資金の金額はまったく違うのです。
ゼロと2億円の差です。
平均やモデルケースなど、まったく当てはまらないのです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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