かぶとたいぞうです。
朝日新聞に子供の自殺が増えたという記事が載っていました。
2020年の全国の小中学生と高校生の自殺者数は前年比140人(41・3%)増の479人(暫定値)となり、過去最多を更新した。文部科学省が15日、明らかにした。文科省は「新型コロナウイルスの感染拡大による社会不安が影響した可能性がある」(児童生徒課)としている。
少子なのに自殺とは
日本はそれでなくても少子高齢化が進み、子供の数が激減しているのです。
今の日本では子供は貴重な宝です。本来なら、みんなで協力して数少ない子供を守らなければならないはずです。それなのに子供の自殺が増えているとは何とも悲しい話しです。
日本では若者の死因の第一位が自殺
厚生労働省がまとめた2020年版自殺対策白書に5歳きざみの年齢層別の死因の順位が載っています。
それによると驚くことに、日本では15歳~39歳の死因の第1位はすべて自殺なのです。
15~19 | 自殺 / 不慮の事故 / がん |
20~24 | 自殺 / 不慮の事故 / がん |
25~29 | 自殺 / がん / 不慮の事故 |
30~34 | 自殺 / がん / 不慮の事故 |
35~39 | 自殺 / がん / 心疾患 |
若者の死因の第1位が自殺なのは、先進国(G7)では日本だけです。死因の順位のみならず、若者の自殺数そのものも他の国に比べて圧倒的に多いのです。
これは一体どういうことでしょう。
年寄りばっかり長生きして若者や子供が死んでいく国、日本
老人の寿命がどんどん伸びて、100歳まで生きるとはりきっているいっぽうで、子供はぜんぜん生まれず、小学生も中学生も自殺し、子供を生む年齢の若者も自殺しているのです。
今の日本は年寄りには住みやすく、若者や子供には住みづらいのかもしれません。
若者や子供が自殺する真の理由
さらにコロナ禍が追い打ちをかけているのでしょうが、原因はコロナだけではないと思います。
自殺の原因というのは自殺をしようと思った人にしか分かりません。
私は小学生の時、自殺をしようと思ったことがありました。恥なので詳しくは書けませんが、高いところから飛び降りて死のうと本気で考えていました。
子供の私がなぜ死のうと思ったか
死のうと思った理由は、誰も自分の味方になってくれなかったからです。
私は学校で問題を起こしました。私を一番イジメたのは小学校4年時の担任の女の先生でした。先生の尻馬に乗ってクラスメイトも私に冷たくしました。家族も私を執拗に叱責しました。親友だと思っていた友達も他の人の目を気にして去っていきました。もう誰も私のことをかまってくれませんでした。
私には私の言い分もあるのに誰も聞いてくれませんでした。母は仕事が忙しくてそれどころではありませんでした。
四面楚歌
今から思えば、四面楚歌とはこういう状態のことを言うのですね。
私には誰も味方してくれません。味方どころか、話も聞いてくれません。世間から完全に無視されました。
それで死のうと思いましたが、子供心に気持ちの片隅で、「死んで相手を困らせてやる」「死んで驚かせてやる」みたいな気持ちがありました。
転機が訪れたのは
結局は飛び降りる勇気がなくて死を諦めました。そしてその後もずっと暗くて嫌な小学校生活が続きました。その間、何回も死のうと思いました。あのままだと何かの拍子に本当に死んでいたかもしれません。
転機が訪れたのは小学校5年生でクラス替えがあって担任の先生が変わった時です。
人との新しい出会いが人生を変える
人は誰でも死のうと思う時があります。踏みとどまっても好転はしません。好転するきっかけは新たな人との出会いです。私の場合は新しい担任の先生でした。
今は昔と違って児童、生徒数が少なく、クラス替えや担任の交代があまりないのかもしれません。
今の時代は身近に味方ができづらい
また私の頃から既にそうでしたが、核家族化が進み、人生観や世界観を異にする家族(おじいさん、おばあさん、おじさんなど)の存在が無いので、家庭内に逃げ場所がないのも子供にはつらいでしょう。
となり近所付き合いもなく、親戚づきあいも疎遠、母ひとり子ひとりの家庭もあります。
誰か一人でも味方になってくれれば逃げることができます。近くにみんなの意見とは違うことを言う人、味方になってくれる人が一人でもいたら助かるのです。
画一的な価値観、統一された評価が自殺しようとする子供を追い詰める
大学ぐらいまで行けば思考の多様性が存在します。いろいろな考え方の人がいて、必ず味方になってくれる人が現れるのです。
しかし、小学校や中学校では先生も生徒も価値観が統一されており、みんなが一律に批判します。家庭も世間体を気にして一緒になって子供を批判します。
その上コロナで逃げ場所も失った
学校では担任の先生が絶対です。担任の先生に嫌われたら逃げ場がありません。他の先生はかまってくれません。家では両親だけ。今は兄弟のいない子供も多いし、母親だけの家庭もあります。
そこにコロナ。友達の家にも行けないし、ゲームセンターにも行けません。まさに四面楚歌なのだと思います。
私の家の近くにも
私の家の近くにも、いつも深刻な顔をして下を向いて歩いている小学生がいます。常に顔色が悪く、今にも自殺しそうです。
声をかけてあげたいですが、今の時代、下手に声をかけたら後で何を言われるか分かりません。他人に声をかけられるのを極端に嫌う親もいるのです。
だから自分の孫だけは守る
せめて自分の孫に何かあったときは、私が最後の一人になってあげたいです。
いざとなったら孫を北海道の私の家に呼んで、しばらく一緒に暮らします。何があってもおじいちゃんはオマエの味方だと言って孫をかくまいます。
説教したり、教え聞かせたりはしません。他の人がするようなことを私も一緒になってする必要はないのです。
説教などせず、一緒に生活するだけ
ただ一緒に美味しいものを食べて、一緒に虫を撮って遊びます。
学校や塾のことを心配しだしたら、そんなものは行かなくても生きていけると言って安心させます。
そんなことより、一緒に釣りをして、一緒に野菜を育てて、一緒に料理をして、一緒に漬物をつけて、夏も冬も一緒に暮らします。イザとなったら一人でも生きていけるように大事なことを体で覚えてもらいます。
またいつでも戻っておいで
そして孫の心に余裕が出てきて、家や学校に戻りたいと本人が言ったら「またいつでも戻っておいで」と言って返します。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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