かぶとたいぞうです。
今朝は早く目がさめました。たまには早朝の散歩もいいのではないかと思いつき、7時前にはホテルを出ました。
那覇市内北部の「おもろまち」には公園が多く、散歩コースには事欠きません。今日も朝から大勢の人たちがジョギングやウォーキングを楽しんでいました。
おもろまち駅の西側に苔むした壁
私は美術館の裏の公園をおもろまち駅まで歩き、駅前を通ってまたホテルのある西側に戻ってきました。
途中歩道の左側に苔むした壁があり、そこだけむっとした南国独特の匂いがしました。前回通ったときは気づかなかったのですが、何か古い建造物のようです。ツタも生えています。
振り返ると高台と上に続く階段が
壁を通り過ぎたあと振り返ると、壁の上は高台になっており、上へと続く階段がありました。
「なんだろう」
「登っていけるのだろうか」
何かに導かれるように登っていった私
私の足は何かに導かれるかのように自然と階段の方に向かっていきました。
階段には鎖も進入禁止の表示もありません。登っていけるようです。
石段をゆっくり登っていくと、開けた高台になっており、高台の真ん中には白い壁がありました。
高台の頂上にそびえ立つ白い壁
白い壁は筒状の建物のようで、周囲をフェンスで守られており、フェンス沿いにひと回りできるよう小道がついていました。
「この筒状の壁の中に何があるんだろう」
ドローンでもあれば上から覗けるのになぁと思った時、グーグルマップを思い出しました。グーグルマップの航空写真表示モードを選べば上空から見た写真が見れるはずです。
グーグルマップで見た白い筒状の壁の中
グーグルマップの航空写真で見ると、残念ながら上にも屋根というか白い蓋があり、中は見れませんでしたが、この場所が「シュガーローフ」という第2次世界大戦の激戦地だったことが分かりました。
ぐるっと一回りして最初の場所に戻ってくると、説明板のようなものがありました。
シュガーローフの説明板
説明板によると、この高台は沖縄戦の激戦地で、首里防衛の要衝だったようです。日露戦争における二百三高地同様、高台を占拠することで自陣に有利な戦いができたのでしょう。
日本も必死で戦いましたが、この「シュガーローフ」を米軍に取られてからは戦況が一気に米軍有利に傾き、その後首里をとられた日本軍は南方に逃走、住民を盾に泥沼線になっていったのは周知のとおりです。
日本人の死者数は明記されていない
説明板にはシュガーローフの戦いで死んでいった米兵の死者数は明記されているのに、日本人の死者数は「学徒兵・住民も含め多数」としか書かれていないのが悲しかったです。
きっとここでも若い人、一般住民が日本兵に駆り出され、大勢死んでいったのでしょう。日本軍は死んでいった沖縄住民の数すら数えていないのでしょう。
私はなぜここに導かれたのか
私が今朝、どうして偶然ここに導かれたのか。フェンスでしっかり守られた白い壁の中にいったい何が隠されているのか。
神秘的な気持ちでいっぱいになりました。
「何かあるはずだ」
散歩から戻った私はさっそくネットで調べました。色々調べて白い建物の正体がようやく分かりました。
白い建物の正体
なんのことはない。白い建物は那覇市水道局が保有するただの給水タンクでした。上水道なので万が一を考えてフェンスで守っていたのでしょう。
なんでこんなところに給水タンクが。
まぁ、結局今朝の私の体験はそれほど神秘的なものではなかったようです。高台に足が向いたのも、今から思えば上からの景色を期待してのことだったように思います。
でも、沖縄の歴史にぐうぜん触れることができたし、いい運動にもなったので良かったと思います。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
記事のカテゴリー/タグ情報
いわゆる職業軍人、軍属たちですね、沖縄の人々を盾にしたのは。下っ端の兵隊は、盾にされた沖縄の人たち同様、青春を奪われた被害者ですね。結局あの戦争では責められた諸外国だけでなく、日本国民もさんざん抑圧された被害者だったんですよね。今の右傾化してしまったように感じる日本の世論はこのことを忘れてしまっているような、、、ま、歴史は振り子なんでしょうけど
かぶとたいぞうです。
同感です。
こんにちは、那覇市内を散歩しながら史跡・旧跡を見るのも楽しいですね。色々と探検してください。
http://www.rekishi-archive.city.naha.okinawa.jp/archives/site
参考にどうぞ。
かぶとたいぞうです。
ありがとうございます。