かぶとたいぞうです。
私が米国株に興味を持ち始めた頃、ある人のブログにこんなことが書いてありました。
米国株を買うならコカ・コーラ、配当4%
「米国株を買うならコカ・コーラのような安定した超優良企業がおすすめです。潰れる可能性がほとんどありません。それなのに確実に配当が4%つくのです」
私は思いました。
「そうか、狙いは配当か。確かに潰れない会社に長期投資して、配当を確実にもらえば貯金よりずっといいな」
コカ・コーラの配当率を調べてみると
それで私はさっそくコカ・コーラの株を買おうと思ったのです。
ところが調べてみたら配当率は税引き前で3%を切っているのです。
年間配当額を株価で割れば配当率が出るはずです。私の計算ではどうやっても4%にはなりません。3%にすらならないのです。
ブログ主は、よく調べもしないで適当なことを書いたんだな
「なんだ、ブログ主は、よく調べもしないで適当なことを書いたんだな」
私はそう考えてコカ・コーラを買うのをやめました。
私がカラクリを理解したのはかなり後になってからです。
コカ・コーラの配当率のカラクリ
私が興味を持って見た当時のコカ・コーラの株価は47ドル程度、配当は1.4ドルでした。配当率は2.9%程度です。
それに対し、ブログ主が買った時のコカ・コーラの株価はもっと安かったのだと推察します。おそらく30ドルから35ドル程度で買ったのでしょう。
もし35ドルで買ったなら、1.4ドルの配当がつけば、配当率はちょうど4%になります。
配当率はその人が買った時の株価と現在の1株配当額で決まる
ちなみに現在のコカ・コーラの株価は50ドル、1株あたりの配当は1.64ドルで配当率は3.3%程度です。
配当率というものは、その人がいくらでその株を買ったかで変わるのです。また、1株あたりの配当金も毎年変わるのです。業績の良い会社の株の配当は毎年増えます。増配です。
そんな簡単なことを理解するのに何年もかかりました。
それ以前の私は株の売買で儲けることしか知らなかったのです。
私の保有株でも同じことが起きている
私がようやく理解したカラクリは、私が現在保有する株でも説明ができます。
例えば私はGISゼネラルミルズの株を加重平均約40ドルで買っており、現在年間1.96ドルの配当を頂いています。配当率は4.9%です。
そこで私がブログにこう書いたとします。
GISはおすすめ、食品会社なので安定しており4.9%もの高配当
「GISはおすすめです。食品会社なので安定しており潰れる心配はあまりありません。それなのに4.9%もの高配当を得ています」
それを読んだ読者がさっそくGISに興味をもって調べてみると、現在の株価は64ドル、配当は年間1.96ドル、配当率は3%なのです。
かぶとたいぞうは、よく調べもしないで適当なことを書いたんだな
「なんだ、かぶとたいぞうは、よく調べもしないで適当なことを書いたんだな」と思う読者がいても不思議ではありません。
ある人がおすすめする株は、自分が安く買って、その後業績が良くて高配当を得ているからおすすめしているわけです。
しかし、業績が良くて高配当を出す株は人気が上がって、たいていは株価が高くなるのです。
その人が買った時と同じ株価で買えるわけではないのです。
良い株、おすすめの株、優良株、人気株は割高
「良い株」「おすすめの株」「優良株」「人気株」は総じて高いのです。割高なのです。
不人気株の時に買って、その株が人気株になるのが醍醐味なのです。既に人気株になっちゃった株はもう買い時を過ぎた株なのです。もうすでに遅いのです。
あまり人の評価をあてにしてはなりません。自分でその会社を分析して、自分で適正株価を決めて、自分の判断で「割安だ」と思ったら買うのです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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