かぶとたいぞうです。
昨夜発表された米小売大手ターゲット社の2~4月期決算内容は前年同期比52%の減益と、とても悪いものでした。前日に発表された米ウォルマートの決算も減益決算だったので、米国小売業界の不審がはっきりしました。
小売業界は燃料費の上昇や供給網の混乱による輸送費の増加、人件費の上昇などでコストがかさんでいるようです。
それに加え、インフレで消費者の買い控えも進んでいるようです。
ターゲットの決算内容
ターゲットの決算内容を見ると、食品や生活必需品の販売は底堅い半面、家電製品などは売れていません。
市場では「消費者は食品やガソリン価格の高騰に対応するために、不要不急の出費を抑えるようになったようだ」(ミラー・タバックのマシュー・マリー氏)との声も聞かれています。
米国の消費が衰えてきた?
昨夜ターゲットの株価は約25%と下落。ウォルマートも6%超、コストコが12%、アマゾンが7%など、業績への懸念から小売業全体が大きく値下がりしました。
しかし株価の値下がりは小売業界にとどまりませんでした。昨夜は先行きの個人消費の伸び悩みや景気鈍化懸念も強まり、消費関連株を中心に他業界も巻き込んで株が売られたようです。
ドラッグストア、スポーツ用品、そしてハイテク株も下がった
ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス、スポーツ用品のナイキが大きく下がりました。
景気敏感株では航空機のボーイングや石油のシェブロンが下がりました。
さらに投資家心理が悪化し、ハイテク株も売られました。アップル、マイクロソフトが大幅に下がっています。
ついでに食品や生活必需品株も下がった
そしてどういうわけか、ターゲット社の決算内容では底堅いはずの、食品や生活必需品株も下がりました。
私の保有株では、ペプシコが-6.2%、ゼネラル・ミルズが-7.3%、P&Gが-6.2%とほぼ全滅です。その結果、私のポートフォリオ全体も昨夜は前日比で3.4%も下落しました。
小売業の悪い決算をきっかけに、米国株はすべて下がった
つまり、昨夜は小売業の悪い決算をきっかけに、生活関連のバリュー株も含めてすべて下がったわけです。
市場はパニックになったようです。株をすべて売って米国債などに退避した投資家が多かったのかもしれません。
そんなことで昨夜はNYダウもS&P500も年初来最安値を更新しました。
米国株急落の真の理由はターゲット社の決算ではない
単にターゲット社の決算が悪かっただけでここまで米国株が下がるとは思えません。
長引くウクライナ戦争、終息しないコロナ、インフレ対策の利上げ。特に利上げに関してはFRBは今年0.5%の利上げをもう2回やると言っています。
それらが重しになって景気の先行きに対する懸念が既に存在していたのでしょう。そして何かきっかけがあれば下がろうとしていたのだと思います。
昨夜のターゲットの決算はたまたまそのきっかけになったに過ぎません。
私はペプシコを買う
私はさっそくペプシコに買い注文を入れました。
底堅い食品が釣られて下がったのだから、買うチャンスです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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