かぶとたいぞうです。
天気予報もよくハズレますが、株価を含めた景気、経済予想もほとんどハズレます。
天気の予想なら、おおざっぱに「雨が降る」か「降らない」の2択なので、適当に言っても2分の1の確率で当たります。
天気予報は当たらない
それを「晴れ時々曇り、のち一時ところにより雨」とか言って、「晴れ」「曇り」「雨」のどれが来ても当たったと言って的中率を上げています。
または昨晩まで「晴れ」と言っていたのに翌朝雨が降り出すとこっそり予報を「雨」に変えて当たったと言っているのです。
それでも天気の予想的中率は75%程度らしいので、誰が予想しても同じくらいでしょう。人類は未だに明日の天気も当てられないということです。
もっとも「天候デリバティブ」という金融派生商品があるぐらいですから、天気が正確に予想できたら誰でも大金持ちになれます。
株価や円/ドルレートの予想はもっと当たらない
株価や円/ドル為替レートなどの予想はもっと当たりません。
株価、外国為替レートも「上がる」か「下がる」かの2択しかないので、適当に言っても2分の1の確率で当たりそうですが、実際はそれ以上にハズレることが多いです。
多くの人が「株が上がる」と言っている時はたいてい下がります。逆に多くの人が「株は下がる」と言えば、たいていはどんどん上がっていきます。
どうして予想の逆にいくことが多いのか。経済的な予想がハズレるのには訳がありそうです。
そもそも経済のメカニズムは複雑なので予想自体が難しいのですが、それでもハズレるほうが多い理由は2つ考えられます。
経済的な予想がハズレる2つの理由
- 本当によく分かっている人は黙って逆張りをするから
- 多くの人を逆誘導して儲けようと思っている人がいるから
1番は大いに有り得ます。株でも為替レートでも「予想」してそれをどんどん宣伝するような人はそれほど勉強をしていない人が多いです。いわゆる「権威」と呼ばれる人は自分の社会的地位を守る為に明確な予想はしません。経済の予想はなかなか当たりません。ヘタに予想を明言してハズレたら大変です。だから明言はしないものです。
ところが、一発勝負の素人はイチかバチかで大胆予想をします。万が一にも当たれば「予想的中!」と宣伝できるからです。予想がハズレても「カエルのつらに水」です。何回もハズレて誰もブログを読んでくれなくなれば、名前を変えてまた別なブログを立ち上げればいいのです。
だから大胆な予想をしている人は素人だと思ってまちがいありません。その素人の予想をまた別な素人がマネて、さも自分の予想のように発表します。そしてさらにお調子者が分かったような顔をしてテレビなどでしゃべるのです。そのように「予想」が伝播して広まり、しだいに世論となります。
プロは黙って逆張りをする
ところが熟知している人は「ちがうな」と思っても黙っています。逆張りをすれば儲かるかもしれないので誰にも教える必要は無いのです。逆の予想を発表する必要もありません。そもそも予想は外れることが多いので、自分の予想も当たるかどうか分かりません。でも、多くの人の逆を予想するならば、黙って逆張りをして1人勝ちする可能性もあるのです。
例えば株が上がる要因と下がる要因が半々なのに、多くの人が「株は下がる」「暴落する」と信じれば、(予想を信じて売る人が出てくるので)株は一時的に下がるかもしれません。しかし、その後値を戻す可能性が高いです。下がった時に黙って買って、その後上がった時に売れば儲かります。
私は長期投資の「バイ&ホールド」なので株の上がり・下がりには興味がありませんが、世の中には上がり・下がりで飯を食っているプロがいます。本当に分かっている人は何も言わず、黙って逆張りで儲けているのではないでしょうか。
大衆をわざと逆誘導している存在
2つ目の理由はいささかSF的です。1番目と動機は同じですが、積極的に逆の予想を広めて民衆を不利益なほうへ誘導する点が1番目と異なります。
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有り得ないことだとは思いますが、こうも予想がハスレると、何かあるのではないかと勘ぐってしまいます。
国家レベルの組織が大衆を逆誘導して株で儲ければ、簡単に収入を増やせます。増税とちがって誰にも文句は言われません。バレたら大変ですが。
現在の米国株の予想
ドイツをはじめ、EU諸国の経済が悪いようです。米中貿易摩擦も簡単には収まらないようです。米国のさまざまな経済指標を見ても、赤信号、黄色信号のものがけっこうあります。
それらをうけて「米国経済のリセッションは近い」とか「米国株は2年以内に大暴落する」と大胆予想している人がたくさんいます。「確率は85%」とか。いったい何の根拠があっての確率なのか。
でも今まで述べてきたように、経済の予想は難しいのです。要因がたくさんあって単純には予想できないのです。そして予想はたいていハズレるのです。
おおかたの予想に反して米国株がこれからも上がり続けることは大いに考えられます。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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