かぶとたいぞうです。
昨夜は楽しい体験をしました。ファランばかりのクリスマスパーティーに参加したのです。
私が今住んでいるアパートは、全部で60部屋くらいあります。
古くから住んでいる住人によると、現在は英国人とオーストラリア人がほぼ半々。あとはカナダ人が2人、米国人も2人、ニュージーランド人が1人、そして日本人は私一人です。
ファランばっかりのアパート
このアパートは別にファラン専用ではないのですが、今までアジア人が住んだことはほとんどないらしく、日本人は私が初めてらしいです。
すべてが英語なので、英語が話せないと居づらい環境かもしれません。
オーナーは地元の大地主のタイ人でいわゆる大人(ターレン)。ファランたちはオーナーを「ビッグボス」と呼んでいます。オーナーの娘婿が今は実質的なマネジメントを行ない、娘婿は「ボス」と呼ばれています。
ビッグボスもボスもファランたちから愛称でそう呼ばれているだけで、偉そうにしているわけではありません。2人ともむしろ謙虚な紳士です。
前から住みたかったアパート
アパートが建てられたのは18年前。私がこのアパートを発見したのは今から10年前でした。
散歩中に偶然発見しました。中庭にあるプールでのんびり泳いでいるファランの老人たちを見て「いつかは私もこんなアパートに住みたいな」と思っていました。しかし、いつも満室で諦めていたのです。
ところが今回10月に偵察に来た時、コロナ明けで偶然部屋が空いていました。それで早速予約し住むことにしたのです。とりあえず来年の4月まで契約しました。
クリスマスパーティーは午後5:30から
昨夜のクリスマスパーティーは午後5:30からでした。参加条件は2つ。1つはカラーコード。ドレスコードは無いのですが、カラーコードとして、必ず赤や緑などクリスマスカラーの服を着ること。もう一つは1人300b以上のプレゼントを持ってくること。
午後5:30になりましたがプールサイドに作られた特設会場には料理を給仕する人(オーナー家族とファランの現地妻)ばかりで誰も出てきません。
私はプールサイドに面したテラスからしばらく様子を見ていましたが、5:40くらいになってようやく少しずつカラーコードを身にまとったファランたちがプールサイドに出てきました。私もその流れに合わせて赤と白(日本カラー)のアロファシャツで出ていきました。
日本と違って全員が揃って乾杯みたいな始まり方はしません。各々セルフサービスでビールなどをとって勝手に飲み始めます。ビールは大きなアイスボックス2つにギッシリ詰まっていました。
全員が席に着いたのは午後6:00
ほぼ全員が席に着いたのは午後6:00でした。
その後も何か挨拶があるわけでもなく、各テーブル内で「メリークリスマス」とか「ハッピークリスマス」とかと言って乾杯して飲みます。
料理はこの日のために何日も前から準備したらしく、たいへんなごちそうです。
ボスはプールサイドのキッチンの中で一生懸命に七面鳥を切っています。キッチンの前のテーブルには料理がズラリ。ファラン向けの洋食が多いです。
さっそくファランたちがごちそうの前に並んでいます。私も後ろに並びました。
七面鳥、サラダ、ビーフシチュー、フライドチキン、肉詰めのパイ、スパゲッティー、肉野菜炒め、ケーキ各種、ハッシュドビーフ、辛くないタイ料理各種、スープ類、果物・・・。なんでもあります。
生ガキ
そんな中に生ガキがあったので私は生ガキを頂きました。
いつもビーチで売りに来る人がいて「食べたいな」と思っていましたが、衛生面が気になって食べるのを躊躇していたのです。でもここの生ガキなら安心です。
とうがらしを利かした酢ダレと付け合せの青モノ(タイのハーブ)がサッパリして美味しく頂きました。
お話しざんまい
今まで話したことのないファランと話をしました。相手も日本人が珍しいらしく、次々といろいろな人から話しかけられました。名前を何回も聞かれました。日本のどこの街から来たかも聞かれました。
話に夢中になっているうちに午後8:00になり、プール正面の特設ステージに着飾った女性が立ちました。どうもプレゼント交換が始まるようです。
プレゼント交換
プレゼント交換に先立ってビッグボスがステージに立ちましたが、カタコトの英語で「ハッピー」とか「エンジョイ」とか言っただけで、挨拶は5秒で終わりました。拍手喝采です。おそらく毎年こんな感じなのでしょう。
プレゼント交換はまず最初にビッグボスがくじを引き、紙に書かれた部屋番号の人がステージに呼ばれてビッグボスからプレゼントを受け取りました。
プレゼント交換のしくみ
プレゼントを受け取った人は、今度は自分がくじを引き、自分が用意したプレゼントを当たりくじの番号の人に渡します。
約30分。ビンゴのようなノリでプレゼント交換が終わりました。私は高級チョコレートを出して、ブランケットをもらいました。ちょうど寝る時のブランケットをもう一枚欲しいと思っていたので嬉しかったです。
チーズ
プレゼント交換の後も次々と料理が出ました。
タイでは高くてなかなか買えない本格的なナチュラルチーズも塊のまま何種類も出てきました。包丁とまな板も用意してあり、自分で切るようです。私はヤギ乳のチーズを数枚切ってクラッカーに乗せて頂きました。
踊り、歌
そのうちにファランの連れの女性たち(現地妻)が踊りだし、歌を歌い、あっという間に午後11:00。
私の部屋の隣に住んでいる75歳のイギリス人は知らないうちに部屋に戻りましたが、いつもプールで出会う陽気な82歳の老人は、まだチーズを食べています。その老人はいつも勢いよくプールに飛び込み、よく泳ぐ人です。
やっぱり元気な年寄はよく食べるんだなぁ、とあらためて感じました。
三々五々、五月雨式
パーティーは三々五々、五月雨式に始まり、三々五々、五月雨式に終わります。日本のように集合時間とか時間厳守とかはありません。
私は午後11:30にボスに挨拶して料理を褒めて部屋に戻りました。ビッグボスはプレゼント交換の後すぐにそっと帰ったようで、挨拶はできませんでした。
午前2時まで続いたクリスマスパーティー
にぎやかな音楽や歌声はその後も続き、静かになったのは午前2時くらいでした。
年寄のファランばかりなのでいつもはとても静かなアパートなのですが、クリスマスの夜ばかりは年寄も遅くまでがんばるようです。
午後6時から始まったとして8時間です。日本の大晦日と同じ感覚なのだと思います。
気づいたこと
今回のパーティーを通して気づいたこと。
- 欧米では男女平等とか言うけど、女性はテーブルに座らずキッチンに入って飲んだり、奥のテーブルに固まって飲んでいた。現地妻だからか
- 服装はまちまち。長ズボンに白いカッターシャツの人もいたが、短パンにTシャツの人もいた
- ファランにも尊敬や礼儀の概念があり、ビッグボスに対してはみんな丁寧な挨拶をしていた。毎年無料でこれだけ振る舞ってもらえるのなら当たり前か
- 帰りかたも人それぞれ。だまってそっと帰る人もいれば、大きな声で挨拶して帰る人もいた。そっと帰る人はパーティーの雰囲気を壊さぬための配慮。大きな声で挨拶して帰る人は相手への尊敬表現。いずれも配慮を感じた
- 長く住んでいる人が多く、狭いコミュニティーで人間関係を良好に保つため笑顔や挨拶などけっこうみんな気を使っている。欧米人は個人主義と言われているが、それば身勝手な行動とは意味が違う
- 日本の老人は自分勝手な人が多いが、欧米人の老人は礼儀正しい人が多い
- クリスマスのパーティーはクリスマスイヴ(12/24)にやるものだとばかり思っていたが、25日にもやるようだ
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みんなフレンドリー
ここのファランたちはみんなフレンドリーで挨拶もよく気分がいいです。しかも日本人と違ってプライバシーの一線は超えません。心地よい距離感を保ちつつ仲良く付き合うのです。
このアパートは私とオーナー家族以外すべて欧米人なので、プライバシーを大事にする私にはとても合っているかもしれません。
フレンドリーだけどしつこくない
日本人どうしのコミュニティーだと合う約束が多かったり、定期的な会合に誘われたり、何かの組織に入るよう勧誘されたり、そしてそれがしつこかったりでうんざりすることがあります。だから私はなるべくタイでは日本人とは会わないようにしています。
でも、ここにはそれがありません。かといって誰とも話をしないわけではありません。両隣の住人は毎日話しかけてくるし、プールで泳げば必ず暇な老人が話しかけてきます。このぶんだと今に英語ペラペラになりそうです。フレンドリーだけどしつこくないのです。私にはとても居やすい環境です。
部屋が空いてさえいれば、今後も毎年住みたいアパートです。そして来年もまた彼らと盛大にクリスマスを祝いたいです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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