いつだって今を生きる、前を見て生きる。過去に戻りたいとは思わない

かぶとたいぞうです。

私は過去に戻りたいと思ったことは一度もありません。



よく、「あの日に戻りたい」とか「学生時代に戻りたい」とか言う人がいます。でも私は過去のどの時期にもどの時間にも戻りたいと思ったことはありません。



人はどうして過去に戻りたいと思うのか

多くの人はどうして過去に戻りたいと思うのでしょうか。察するに、戻りたいと思うその時期、その時間は、とても楽しくて、楽で、夢のような時だったのでしょう。

私にはそんな楽しい時期、楽な時期、夢のような時期、時間は無かったように思います。

苦労自慢をするわけではないですが、私は過去のどの時期も今現在に比べればつらくて大変な時期でした。

子供のころに戻りたいとは決して思わない

子供のころに戻りたいとはぜんぜん思いません。なぜなら、私の子供のころは、家が貧しくて友達にも家を見られるのが恥ずかしかったくらいです。お年玉も小遣いももらった記憶がなく、楽しい思い出などほとんどありません。

「あれはだめだ」「これもだめだ」と、何をするにも制限されました。「勉強すれ」、「勉強すれ」とばかり言われました。

欲しい者は何一つ買ってもらえませんでした。

小学校2年生の時にはすでに新聞配達をしていました。

早く大人になって仕事をして欲しいものを自分で買いたいと常に思っていました。

だから子供のころに戻りたいなんて思ったことがありません。

学生時代になってもっといろいろな困難に出会っても、子供のころに戻りたいなんて思ったことは一度もありません。



高校時代に戻りたいと思ったこともない

学生時代に戻りたいとも思いません。

せっかく勉強して北海道でも1位2位を争う進学校に入ったのに、父親から「うちは金がないから大学は諦めろ」と言われました。何のために勉強して進学校に入ったのか。

だから高校時代はラグビーばっかりに明け暮れていました。青春の一瞬の輝きはありましたが、ラグビーのつらい練習をもう一度やりたいとは思いません。

高校卒業後は就職しましたが、1年後には考え直して大学受験をしました。そして自力で大学に進みました。

大学時代にも戻りたくない

大学時代はアルバイトばかりでした。社会人になったばかりの先輩が「学生時代は楽だ。社会人になったらつらいぞ」と言っていましたが、私は社会人になってからのほうがむしろ楽に感じました。

なぜなら、大学時代の私は生活費のみならず学費まで自分で稼がなければならなかったのです。

毎日毎日アルバイトばかりで大学に行けず、単位がとれませんでした。このままでは卒業できないのではないかと常にビクビクしていました。

いまでも単位が取れなくて卒業できない夢をみることがあります。起きたら汗びっしょりで「ああ、夢でよかった」と思います。よく卒業できたなと思います。

大学時代をもう一度やれと言われても絶対に嫌です。



サラリーマン時代が一番楽だったが戻りたいとは思わない

卒業し、サラリーマンになった頃が一番楽でした。学費を払わなくてもいいし、ボーナスはもらえるし。

でも、結婚が早く、子供もできたので独身のサラリーマンほど気楽ではありませんでした。

その時代にもう一度戻りたいかと言われると、戻りたくはありません。

楽な生活に慣れてはならないと思い、自分に鞭打って必死に中小企業診断士の勉強をやっていた時期です。毎朝4時に起きて、3時間勉強してから会社に行きました。仕事でどんなに夜が遅くても毎朝4時には起きて勉強しました。

おかげで中小企業診断士の試験は1次2次とも一発で合格できましたが、同じことをもう一度やれと言われたら嫌です。

独立してがんばった時期に戻りたいとも思わない

その後会社を辞めて独立しましたが、独立後のどの時期もつらい思い出ばかりです。

瞬間、瞬間は楽しいこともありました。いちおう社長ですから、みんなに「社長、社長」と呼ばれていい気にもなりました。お金も使えるようになったのでススキノで豪遊もしました。金があったのでホステスさんにもよくモテました。しかし、その時期に戻りたいかと言われると、決して戻りたくはありません。

今から思えば身の丈以上の遊びをして自分を大きく見せていただけ。見栄を張っていただけです。子供の頃から貧乏だったので大金を掴むと散財してしまうのです。無理して金を使っていたと思います。何の価値もない時間です。

豪華な遊びの影に無駄な苦労がありました。会社が潰れそうになって必死で金をかき集めたり、銀行に何回も頭を下げに行ったり。

無理に社員をたくさん採用したのも今から思えば見栄です。会社を大きくすれば自分が大きく見られると思って無理をしたのです。社員に給料を支払うために無理して稼ぎ、分単位のスケジュールを入れ、夜も寝ないで働きました。よく体を壊さなかったなと思います。よく倒産しなかったなとも思います。

今でも時々夢をみます。時間ぎりぎりまで仕事を入れたので飛行機の時間に間に合わず、どうしよう、どうしようと慌てるような夢です。猛スピードで千歳空港まで車を運転する夢です。実際そんなことばかりやっていました。

風邪をひいても休むことができませんでした。熱があってもどうせ休めないのだからと思い、体温計で熱を測ったことなど一度もありませんでした。

あの時代にはもう二度と戻りたくないです。



今が一番いい

今がいちばん楽です。

学費のために稼ぐ必要はありません。生活費のために稼ぐ必要はありません。子供のために稼ぐ必要はありません。見栄や世間体のために稼ぐ必要はありません。自分を大きく見せる必要もありません。

今がいちばん楽しいです。

自分のことができます。やりたいことができます。本当の意味での勉強ができます。社会貢献もできます。芸術活動もできます。こうやってブログも書けます。

過去に戻りたいなんて思うわけがありません。

いつだって今が一番

でも、思えば私は過去のどの時期でも「今が一番いい」と思っていたような気がします。

高校生の時は「今が一番いい。子供の頃には戻りたくない」と思ったし、

大学生の時は「今が一番いい。高校生の頃には戻りたくない」と思い、

サラリーマン時代は「今が一番いい。学生時代には戻りたくない」と思っていたのです。

そして独立後は「今が一番いい。サラリーマンには戻りたくない」と思い、

リタイヤすると「今が一番いい。現役時代には戻りたくない」と思うのです。

つまり常に今がいいのです。日日是好日。

自分の心は過去には向きません。今を生きています。常に前を見て生きるタイプなのです。

自分は幸せだなぁとつくづく思います。

ごきげんよう。


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著者かぶとたいぞう拝。


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