【世界幸福度調査2018】幸福感「幸せかどうか」は主観的なもの

かぶとたいぞうです。

ギャラップ・インターナショナルが発表した2018年「世界幸福度調査」の結果、日本人の「幸福度」は世界18位でした。



質問はごく簡単。「あなたは幸せかどうか」と聞いて、回答を5点満点で集計したものです。

  • とても幸せ 5点
  • 幸せ    4点
  • 幸せでも不幸でもない 3点
  • 不幸    2点
  • とても不幸 1点

「5点か4点を選択した人の割合」から「2点か1点を選択した人の割合」を引いてポイント化しているようです。

本人が「幸せ」と感じているか「不幸」と感じているかを集計したのであって、なんら客観的なデータではありません。よって極めて主観的な「幸福感」と言えます。

結果は次の通りです。



幸福度世界ランキング

  • 1位 フィジー
  • 2位 コロンビア
  • 3位 フィリピン
  • 4位 メキシコ
  • 5位 ベトナム
  • 6位 カザフスタン
  • 6位 パプアニューギニア
  • 8位 インドネシア
  • 9位 インド
  • 9位 アルゼンチン
  • 9位 オランダ

この結果を見て私が感じたことは2つです。

  1. 幸福感「幸せかどうか」は主観的なものである
  2. カオスの中に幸福があるのかもしれない

1.幸福感「幸せかどうか」は主観的なものである

今回ランクインした国々のうち、私が実際に行って庶民の暮らしに接した経験のある国は次の7つです。いずれも単なる短期的な観光ではなく、長期滞在した国なので国情や庶民の暮らしぶりはよく分かっています。

  • 2位 コロンビア
  • 3位 フィリピン
  • 4位 メキシコ
  • 5位 ベトナム
  • 8位 インドネシア
  • 9位 インド
  • 9位 オランダ

9位のオランダを除いて、とても幸せな国とは思えません。

コロンビアもフィリピンもメキシコも、どちらと言えば危険地帯です。日本の外務省も渡航に対して常に警戒勧告を出している国です。

コロンビアとメシキコには凶悪なギャングがいて警察も悪いことをします。フィリピンのストリートチルドレンはピストルを持っていて観光客を身包みはがします。

インドネシアもインドも気をつけないと騙される国です。ベトナムは比較的治安がいいですが貧しい国です。

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1位のフィージーは行ったことがありませんがイメージ的には太平洋の「のどかな島」で「幸せ」な感じはします。しかし、2位以下は、「いったいどこが幸せなんだろう」と思うような国ばかりです。

私たちがどう見ようが、その国に住んでいる本人が「幸せだ」と言えば幸せなのですね。幸福感は極めて主観的なものであることを再確認した思いです。

だから、あなたがいま、「自分は幸せだ」と思えば、あなたは幸せなのです。それでいいのです。



2.カオスの中に幸福があるのかもしれない

もうひとつ気づいたことは「カオスの中に幸福があるのかもしれない」ということです。

コロンビア、メキシコ、フィリピン、インドネシア、インドなどの庶民の生活環境はまさに「カオス」と言えます。

なんの設備もない、なんの保障もない、壊れたままの家。失業率が50%とか、ありえない状況です。ギャングは暴れまわり、警察は不正をやり放題。道端にはホームレスだらけ。万引き、ひったくり、けんか。子供は物乞い、若い娘は夜の通りで売春。あちこちで銃声。酔っ払い。こういうのを「カオス」と呼ぶのだと思います。

しかし、その「カオス」の中に幸せがあるのかもしれなせん。

私の生まれた家

私の生まれ育った家は決して良い環境とは言えませんでした。だから私は勉強して自分で身を建てなければならないと思いました。必死で勉強して働きました。

結婚して子供を作り、「まともな家」を作りたいと思いました。子供達には世間に恥じることのない衣食礼節を身に付けさせました。何不自由なく生活させました。やりたい事は全てやらせました。そのために私は必死で働きました。

おかげで子供は2人とも「まとも」な人間になりました。「まともな会社」に就職して、「まともな相手」と結婚して、「まともな家庭」を築きました。

しかし本人にいま「幸せか」と聞いたら、案外「幸せ」とは答えないかもしれません。



混沌の中でもがき苦しみ、泣き笑い

私のように混沌とした家庭環境、混沌とした日常生活の中で、もがき苦しみ、泣き笑い、必死に生きてきた人間のほうが幸せを感じるのかもしれないと思うことがあるのです。

今の日本は「まとも」でなければならないという強迫観念が強すぎるのかもしれません。みんな無難に世間に合わせて、目立たず、「空気を読んで」生きる。窮屈で、ちっとも幸せではないかもしれません。

モノはそろっていて不自由はないけど、「幸せでも不幸でもない」と答える日本人が多いのかもしれません。そんな気がしました。

ごきげんよう。


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著者かぶとたいぞう拝。


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