かぶとたいぞうです。
私の先祖は四国の徳島の出身です。曽祖父(ひぃじいさん)が北海道に開拓に来ました。
我が家のルーツは四国の徳島
我が家のルーツは徳島だと親から教わり、私もまた私の子供にも孫にもそう教えています。
しかし、よく考えると、私の先祖全員が四国の徳島出身というわけではありません。徳島出身者は曽祖父だけなのです。
私の先祖はいったい何人いるのか
私には両親がいます。両親は当然2人です。
祖父母(おじいさんとおばあさん)は父方と母方の両方にいるので、4人います。
同じ計算で、総祖父母は8人になります。
徳島出身は8人の先祖のうち1人だけ
私の先祖8人のうち、徳島出身者は1人だけで、あとの7人はまったく徳島とは関係がありません。
私の子供から見れば16人の先祖のうち、たった一人が徳島出身、わたしの孫から見れば32人の先祖のうち、たった一人が徳島出身というわけです。
孫から見れば徳島の血は3%
32分の1と言えば、わずか3%しか徳島の血は入っていません。それでも「我が家のルーツは徳島」「徳島からの開拓者の子孫」と名乗っているのです。
私にはカムチャツカの血が
そう言えば母が昔、「オババのおじいさんはもとカムチャツカの漁師で、日本に漂着したか何かの事情で日本に暮らすようになった」と言っていました。
オババというのは、私の母方の祖母です。その2世代上の先祖がカムチャツカの出身なら、私の血にも16分の1(約6%)の割合でカムチャツカの血が混ざっているということになります。カムチャツカはロシアですが、どちらかというとイヌイット(エスキモー)に近い民族です。
そう言えば、私のオババは彫りの深い顔立ちで、肌が透き通るように白かったです。
5世代上の先祖を全員知っている人はいるか
自分の5世代上の先祖は32人いますが、その32人すべての先祖の出身地や家柄などを知っている人はどれくらいいるでしょうか。
昔は結婚が早かったので5世代上といえば、わずか100年から120年くらい前のことです。
多くの人はわずか5世代前の先祖の出身や家柄も正確には分からないのに、「うちのルーツは○○だ」とか「徳川家の血筋だ」とか「旗本の家柄だ」とか「うちは由緒正しい家柄だ」とかと言うのです。
自分の先祖は江戸中期には何人いたか
江戸中期である1700年から現在2020年までは320年です。
1世代20年(平均20歳で子を生む)と仮定すれば江戸時代中期の先祖は自分の16世代上と言うことになります。
2の16乗は65,536ですから、江戸時代には自分の先祖が6万人以上いたことになります。
6万人の祖先のうち、たった一人が徳川の血筋だったら
その6万人のうちのたった一人が徳川家にゆかりのある血筋だというだけで「我が家は徳川の血筋」と言っているのです。徳川の血筋のことだけを子々孫々言い伝えたからです。
血筋や家柄などは所詮そんなものです。
血筋や家柄を自慢する人は
血筋や家柄を自慢するのは、他に自慢できるものがなんにもない人のすることです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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