かぶとたいぞうです。
今日は母の初七日です。
初七日は閻魔様による初公判の日で、母が極楽浄土へ行けるかどうかが判定される日だそうです。
不合格だったらまた来週。計7回判定のチャンスがあって、7×7=49日までに結審するそうです。
だから遺族は1週間ごとにお坊さんを呼んでお経をあげてもらいます。そしてなるべく判定が有利になるようお寺にお布施をはずまなければならないようです。
お寺は頭がいいです。絶え間なく檀家からお金が入る仕組みを作ったのです。
だから近年は檀家制度から離れて、遺骨も海に散骨する人が増えたのだと思います。
閻魔様は母が善行を積んできたことをとっくにお見通しですから、母は一発合格で成仏するに決まっています。いや、既にもう成仏しているような気がします。だから母のことは心配ないのです。
心配しなければならないのは私のほうです。
昨夜は母のことを思い出して、悲しくなって、胸が苦しくなって、吐きそうになって、どうしようもなくなって、外に飛び出して夜道を歩きました。
ああ、もう母には会えないんだなぁ。もう母と話すことができないんだなぁ。そう思うと涙が出るのです。
同じ道を何周も何周も歩きました。計5kmは歩いたような気がします。夜風に吹かれて歩いていると少しは落ち着きました。
母が死ぬとやっぱり寂しいです。
窓の軒下に巣を貼っている蜘蛛を見ては母と思い、トンボを見ては母を思い出します。
私は母が大好きだったので、母が亡くなったらしばらくは立ちなおれないだろうと、前から思っていました。やっぱり思ったとおりでした。
日に日に悲しみが増してくるのです。
+++
今朝は朝からご飯を炊いて母にお供えして、これからお経をあげます。私はお経を読めます。
母はもう成仏しているので、母のためにお経をあげるのではありません。私のためにお経をあげるのです。
いつまでもくよくよしていないで、もうそろそろ日常生活に戻ることができるよう、気持ちの区切りをつけるためにお経をあげるのです。
母もそれを望んでいるはずです。
初七日とはそういうことのためにあるのではないかと思うのです。
あくまでも私の勝手な解釈ですが。
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著者かぶとたいぞう拝。
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