かぶとたいぞうです。
群馬県桐生市で、生活保護課の職員が生活保護の申請を受け付けなかったり、思い留まらせようとしたり、規定よりも少なく支給したとして、新聞各紙が桐生市職員の不正を糾弾しています。
その記事をyahoo ニュースが取り上げたので、多くの人々が記事に対してコメントを書いています。yahoo ニュースは誰でもコメントが書けるのです。
コメント数は300を越える
生活保護の話題は人々の関心が高いらしく、コメント数は300を越えていました。私はどんなコメントが多いのかと思い、ざっと読んでみました。
読んでみて驚きました。賛否両論があると思っていましたが、ほとんどが生活保護を不正受給している人たちへの批判や、生活保護制度そのものへの批判なのです。つまり、生活保護を不正に受給している人が多い、生活保護を不正に受けている人が憎い、ずるい、許せない、といったコメントなのです。
コメントの大半は職員を擁護し、もっと審査を厳しくやれ、不正を許すなと
新聞は桐生市の職員を糾弾しているのに、コメントの大半は職員を擁護し、もっと審査を厳しくやれ、不正を許すな、もっと金額を減らせ、という論調なのです。
新聞記者は「正義の味方」のつもりで「弱いものいじめをする桐生市の職員を許さない」と言っているのに、読者は「正義の味方ぶるな」と言って「不正受給者がいるからそうなるのだ」「真面目に働いている者が損をする」「私たちの税金から出ている金なのだ」と言って怒っているのです。
こんなコメントも
こんなコメントもありました。
「自分はアルバイトをして、やっと月に10万円の収入を得て生活している。生活保護者は月に13万円ももらって病院も薬もただ。これじゃ真面目に働く気がしない。もらった者勝ちじゃないか」
「生活保護者がパチンコをし、たばこを吸って酒を飲んでいる。許せない」
完全に論点がずれているのです。
気持ちは分かる
しかし気持ちはよく分かります。
みんなお金にも心にも余裕がないのです。真面目に働いても豊かになれず不満なのです。不安なのです。生きているのがやっとなのです。
だから他人に寛大になれず批判をするのです。
今の世の中は不正が多いし
たしかに今の世の中は不正が横行しています。だからよけいに真面目に働いている人が損をしているような気になります。
助成金不正受給、補助金詐欺、保険金不正請求、不正の発覚が絶えません。
政治家も
国のリーダーも政治資金裏金工作に夢中です。収賄に夢中です。
みんな悪いのです。みんなズルいのです。自分だけいい目をみようと思っているのです。だから騙される人も多く詐欺が増えるのですが。
かつて日本人には道徳心があり
かつて日本人には道徳心があり、嘘をつかず誠実を重んじる人が多かったのに、今はそういう人が減ってきています。
安倍元総理が「美しい国」とかと言い出した頃から日本はだんだんダメになってきました。騙した者勝ち、とった者勝ち、バレなきゃOKという風潮になってきました。浅はかな人が多くなってきました。
国の指導者の徳が低いと民度も下がるのです。
国の指導者は
国の指導者は派閥の利益や保身に執着せず、もっと日本の産業を発展させ、多くの若者が生き生きと働き、結婚して子供を作り育てられる環境を作ってください。
今の日本の民度が低く、他人に対して優しさや思いやりの心が持てなくなったのは、すべて国の指導者の責任です。
衣食足りて礼節を知る
「倉廩 (そうりん) 実 (み) ちて礼節を知り、衣食足りて栄辱 (えいじょく) を知る」
「金持ちケンカせず」
経済的に豊かにならないと、他人への優しさや思いやりの心は生まれないのです。
ごきげんよう。
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著者かぶとたいぞう拝。
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