日本では勤労と貯蓄が好かれ、株式投資が嫌われる理由

かぶとたいぞうです。

勤労は美徳です。私もそう思います。勤労に勝るものはありません。貯蓄も大事です。浪費より貯蓄がいいに決まっています。





日本では株式投資は嫌われる

勤労も貯蓄も実に良いことです。否定しません。しかし、それらの対極に株式投資を置いて嫌う必要はないはずです。

特に日本では株式投資は嫌われます。株式投資をしていると言うと、「まじめに働かないで楽に儲けようとしているズルイ奴だ」と思われるフシがあります。また、「堅実でない」と思う人もいるようです。

しかし実際にやってみると分かりますが、株式投資は楽ではありません。知識も必要ですし判断力、行動力、忍耐力も必要です。勉強もしなければならないし、市場調査や分析も必要です。

また、株式の長期投資は長期的に安定した配当を得る事を目的とした堅実な投資です。決して丁半に掛ける博打とは違います。

勤労により獲たお金を貯金し、それを株式の長期投資で堅実に増やす。勤労や貯金と株式投資は相反する概念ではありません。むしろ実にマッチします。

しかし多くの日本人は勤労と貯金までは合意して、株式投資となると「ちょっとね」となるようです。なぜなのか。

日本人が貯金にこだわる理由

第2次世界大戦に負けた日本は、戦後復興のための資金が必要でした。資金を国民から集めるために「救国貯蓄運動」を展開しました。「貯蓄は美徳」とあおりました。政府は国民に対して積極的に貯蓄に励むように徹底して指導教育しました。

また、第2次世界大戦中、政府は戦費に充てるために戦時国債を大量に発行し、多くの国民が無理やり買わされていました。敗戦後、国民はいっせいに国債の換金に走りましたが政府にはお金がありません。

そこで日銀は紙幣を大量に増刷しました。そのために戦後は強力なインフレに陥りました。その市中にあふれたお金を引き上げるためにも貯金させる必要がありました。

戦後の日本人はこのような背景により、貯金に対する徹底的な教育を政府から受けました。政府は貯蓄を国民に奨励する目的で、貯金=美徳、堅実、まじめ、というイメージを徹底的に植えつけました。

いっぽう、株式投資は当時の政府の目的に合致しないので奨励されませんでした。



株式投資=ギャンブルとされがちな理由

株式投資にはどうしてギャンブルのイメージがあるのでしょうか。

本来、株式投資と言うものは、自分が気に入った会社に資本参加して長期的に一緒に会社を育て、その会社の利益を配当として受け取る、というのが第一義的な目的です。経営に参加することなのです。

株式は株式市場で自由に売買でき、値段も上がったり下がったりします。それを利用して売買益を得るというのは本来の目的ではなく、株式市場を利用した副次的な目的なのです。しかし短期売買を目的にした短期投資のほうが実際には多いのです。

この現象を不動産取引に例えるとどうなるのか。

本来は自分の家を建てる、ビルを建てるつもりで土地を買うのが一般的です。しかし土地は自由に売買できます。それを利用して土地の短期売買で儲けようとする人が多い、というような話です。

しかし不動産の場合はご承知の通り、バブル崩壊の教訓により、短期の売買には重税が課せられるようになりました。株式は短期の売買でも今のところ重税は課せられません。だから自由に短期売買して利ざやを稼ごうとする人がいるのです。

欧米には気に入った会社に出資して配当をもらい続ける、つまり長期投資をする真の投資家がたくさんいます。ところが日本の投資家は上がり下がりで儲けようとする短期投資家のほうが圧倒的に多いようです。

どうして短期投資家が多いのか。それはきっと証券会社の都合だと思います。

投資家は株を買ったり売ったりすると、仲介する証券会社に手数料を払います。私のように一回買ったらずっと保持する(バイ&ホールド)投資家は証券会社からすると儲からない客です。頻繁に買ったり売ったりする客が儲かる客なのです。

証券マンにアドバイスを求めると、とにかく頻繁に売買をさせようとします。株価がちょっとでも上がったら利益を確定するために売りましょうと言います(利食い売り)。逆に株価がちょっとでも下がったら損失を確定するために売りましょうといいます。そして、すぐにまた買いましょうと言います。売っても買っても手数料が入るからです。

株価は上がるか下がるかですから、頻繁に買ったり売ったりすると勝率5割で損も得もしません。しかし証券会社は買った時も売ったときも手数料を得ることができます。

日本には真の投資家が育っておらず、証券会社の言いなりで売ったり買ったりする短期投資家が多いのです。最近では証券マンの代わりにロボットがアドバイスしているようです。

彼らはまるで競馬でもするような感覚で上がる銘柄を探しています。1日に何回も売買するような「デイ・トレーダー」もいます。そんなやりかたで儲かっても再現性がありません。運が良かっただけです。次回は損をするかもしれません。

日本には株式長期投資への正しい理解が必要

上がるか下がるかに掛けているならまったくギャンブルです。これでは株式投資=ギャンブルと思われてもしかたありません。

このような背景で、日本では勤労と貯蓄が美徳とされ、株式投資はギャンブルのような扱いをされているのです。

株式長期投資への正しい理解が必要です。

ごきげんよう。


【関連性の高い記事】



この記事があなたのお役に立った場合、下の「いいね!」をクリックして頂けると、たいへんはげみになります。

Pocket

【あわせて読みたい】


同じカテゴリーの最新記事5件


「カブとタイ」をいつもお読みいただき、まことにありがとうございます。
著者かぶとたいぞう拝。


記事のカテゴリー/タグ情報

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*