【米国株】上がったら買い、下がったら売る人が多い理由

かぶとたいぞうです。

世の中には株が上がったら買い、下がったら売る人が多いのです。そんなことをいくらやっても儲かりません。それなのに、どうしてそんなことをするのでしょうか。





株が上がった時に買って、下がった時に売って得をする例

もちろん上がりが大きいと得をする場合もあります。

例えば100ドルの株が110ドルに上がったので、もっと上がるかもしれないと思って110ドルで買う。その株が150ドルまで上がり、その後130ドルまで下げた。もっと下がるかもしれないので130ドルで売った。

この場合、110ドルで買った株が130ドルで売れたのですから、20ドル儲かったことになります。

ところが株が上がるか下がるかは分かりません。上記のようなパターンになるとは限らないのです。

株が上がった時に買って、下がった時に売って損をする例

もちろん損をする場合もあります。

同じく100ドルの株が110ドルまで上がったので、もっと上がるかもしれないと思い110ドルで買った。ところが上がるどころか下がった。110ドルから90ドルまで下がったので売った。

この場合、110ドルで買って90ドルで売ったので20ドル損したことになります。



儲かるのは証券会社ばかり

上がったら買い、下がったら売るというやり方を何回もやっていると、確率的には勝率は5割。勝ったり負けたりの繰り返しで結局、証券会社に支払う手数料の分だけ損をします。

むしろ下がったら買い、上がったら売るほうが理にかなっていると思うのですが、そのような買い方をする人のほうが少ないのです。

実は「上がったら買い、下がったら売る」というやり方は証券会社や証券マン出身のアナリストなどが推奨しているやりかたなのです。

独特のタイミング理論みたいなのがあって、上がった株はもっと上がりやすく、下がった株はもっと下がりやすいので早めに損失を回避しなければならないという理屈です。

でも、株が今後上がるか下がるかは、過去の状況とはまったく無関係です。上がる可能性も下がる可能性もまったく同じです。

グラフの形を見て将来を占うことがまったく無意味なことは、株の神様ベンジャミン・グレアム氏がとっくの昔に証明しています。

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*ベンジャミン・グレアム氏も言ってますが、このタイミング理論を多くの人が信じ、同時に実践することで、株価がその影響を受けることはあります。特に最近はコンピュータプログラムに理論が組み込まれているので、株価が下がる時は必要以上に下がることが多いです。でもすぐに値は戻ります。私はその傾向を逆手にとって、株価が下がった時に大量買いします。

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このようにタイミングで売り買いを繰り返すと、儲かるのは証券会社だけです。

上がっている株はなんとなく期待ができます。上がる理由も明確です。買いたくなります。人気があるからもっともっと上がりそうな気もします。

逆に下がっている株には失望します。なにか原因があって下げているのです。業績不振、スキャンダル、法令改正、貿易障壁。もうだめだ、という気分になります。誰でも売りたくなります。

上がったら買い、下がったら売るというやり方は人間の心理にもマッチしているので、証券会社がすすめると納得してしまいます。

そして勝ったり負けたりを繰り返し、証券会社だけが太るのです。

一番のコストは手数料と税金、おすすめは長期投資

株を長くやっていると体で覚えるのですが、一番の損失は証券会社に支払う手数料と、国に支払う税金です。

売買手数料は利益が出ても損失が出ても必ず取られます。税金は利益が出た年は取られますが、損失が出た年には返してはくれません。

買ったり売ったりを繰り返すより、長期で保有する方がずっと得です。

私のようにバイ&ホールド(勝ったら最後、死ぬまで保持する)式の投資だと、最初に買うときにだけ手数料を支払います。その後はいっさい手数料がかかりません。証券会社は保有株の管理手数料を取りません。

証券会社にとっては、私のような客は儲からない客だと思います。

また、配当には税金がかかりますが、私は株を売らないので売却益に対する税金もかかりません。

今のところ国税は、株に対しては不動産のような「保有税」とか「取得税」とか「資産税」のような税金はかけていません。

本気で株で利益を得たいなら、「上がったら買い、下がったら売る」式のギャンブルはやめて、長期保有することを強くおすすめします。

ごきげんよう。


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著者かぶとたいぞう拝。


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